修理内容は修理受付日時順に並べています。

目次については大村おもちゃ病院のホームページを参照して下さい。

 

修理事例<None UFOキャッチャークレーンゲームの修理紹介>2024.03.20

・概要

   3月16日(土)に来院した患者さんです。UFOキャッチャークレーンゲームです。

   アンパンマンクレーンゲームと機能はほぼ同じですが、性能的にはすごく単純/明快です。(クレーンのバケット移動は

   同じですがアンパンマンクレーンように自動化されず左右(X軸),奥手前(Y軸),上下(Z軸)の各移動が完全に分離されています。)

   故障の内容はクレーンの移動が全くできないようです。電源投入時のガイダンスとUFOをキャッチ成功した場合は正常に

   動作します。

   故障探求の流れは診察項目を見て下さい。

   故障はクレーンに使用している全モーター(3個)の固着(経年劣化?)していました。モーターに活入れるため9Vの電圧を

   印可すると辛うじて1個は復旧しましたが2個は9Vで廻るものの内部でオイルが纏わりついているのか4.5Vでは回転せず

   手回しでも重い感じがしました。モーター2個とユルユルのピニオンも併せて交換し完治しました。

     

・診察

   ・電源を入れても3個のモーターが全く動かない(回転音なし)ため、モーター3個全部の不良は考えにくい。(誤診でした。)

    加えてクレーンモーター部の分解/組込みが面倒な事もあります。

   ・制御信号の確認1

    制御基板の不良を想定し、各ステックを操作し制御基板からの出力信号を確認(写真参照)

    ~各モーターの正転/逆転の信号(±4.5V)は正常

            ・制御信号の確認2

    制御用配線の断線を想定して、クレーン上部での制御信号を確認するため各配線に針を刺して制御基板からの出力信号を

    確認(写真なし)

    ~各モーターの正転/逆転の信号(±4.5V)は正常   

   ・以上、診察結果からモーター3個又はモーターに関連する部品の不良が決定しました。

・不良部品

   ・左右移動用(X軸)モーター(クレーン中間部) ~修理し再利用

   ・奥手前移動用(Y軸)モーター(クレーン最下部)~モーター及びピニオンギヤ不良

   ・上下移動用(Z軸)モーター(クレーン最下部) ~モーター及びピニオンギヤ不良

・処置

   ・左右移動用(X軸)制御線(X軸リミッター部)の断線~半田付け

   ・左右移動用(X軸)モーター(クレーン中間部) ~修理し再利用

   ・奥手前移動用(Y軸)モーター(クレーン最下部)~モーター及びピニオンギヤを新品と交換

   ・上下移動用(Z軸)モーター(クレーン最下部) ~モーター及びピニオンギヤを新品と交換

     

 

・修理事例<Rhythm アンパンマン目覚まし時計の修理紹介>2024.03.19

・概要

   3月16日(土)に来院した患者さんです。リズムのアンパンマン目覚まし時計です。

   故障の内容は時計は正常に動くが目覚ましの機能が不良で音声が出ないようです。

   修理依頼の申告通り時計はほぼ正確に動いています。裏側にある時計の調整、目覚まし時刻の設定のできます。

   分解して電子回路を覗くと時計と音声回路が分離されそれぞれにCOBが用意されクロック用の発振子も2個付いています。

   また写真に示すように1枚の基板にまとめてあります。目覚ましの時刻になると時計からHI信号が音声COBに入りCOBから

   音声アンプに入力され音声が出ます。不具合は「目覚ましの時刻になるとHI信号」が音声COBに入力されても音声COBから

   音声信号がでません。従って音声用COB不良と判断しました。  

・診察

   ・各COBには電池電圧が供給されています。

   ・時計の目覚まし時刻に合わせると時計用のCIBから音声用のCOBにHIの信号が供給されます。(写真参照)

            ・音声増幅用のAMP(TDA6022G)の電源管理(仮名)のベースは時計からのHi信号の有無に関わらずHiに張り付いたままです。

   ・音声増幅用のAMP(TDA6022G)の入力(7Pin)に信号を加えると正常に機能しました。(写真参照)

・不良部品

   ・音声用COB(ムーブメント全体)の不良

・処置

   ・今回の修理紹介は故障探求し不良部品の特定の紹介となります。

   ・故障探求の途中に小部品の半田付不良によるクラックが散見されたのでリフロー処理しました。

  以上の結果から修理するか(ムーブメント交換)又は現状のまま(時計の機能のみ)するか依頼者の希望に沿って処理します。

 

 

・修理事例<Nintendo スイッチライトの修理紹介>2024.02.27

・概要

   2月17日(土)に来院した患者さんです。任天堂のスイッチライトです。

   故障の内容は左側のステックの動きがおかしいようです。左ステックを機能試験をしてみるとやはり止まったり左右に

   回せる円が操作できません。左側ステックの交換は非常に容易で30分足らずで完治させる事ができました。

   ただし、右側のステック交換はCPU基板を始め完全分解せざるを得ないため、スイッチが時々依頼のされる程度のにわか

   修理では二次破損の恐れがある等ハードルが高いためお断りしてます。  

・診察

   ・スイッチの持っている機能で左ステックの機能と性能を確認しました。~不良(要交換)

・不良部品

   ・左ステック~不良(Amazonで購入)

・処置

   ・左ステック交換

    最後の写真でネジを取ると基板が外れるのでステックを交換できます。

    本来、本体中央のバッテリー端子を外しますが、左ステックでは短絡の危険性がほぼないためバッテリー端子は外して

    いません。ただし、必ずケーブルを抜いてから取付ネジを外しています。

     

 

・修理事例<F14トムキャットの修理紹介>2024.02.25

・概要

   2月24日(土)に来院した患者さんです。

   おもちゃの製造会社は不明どの位前のおもちゃかも不明です。現在なら有線ではなく無線誘導になるおもちゃでしょうか?

   動かなくなってかなり年数を重ねたようです。リモコン内の鉄製の金属部は全て腐食で真っ赤の状態でした。

   リモコン内の腐食に反しF14本体側の配線は健康そのもの、リモコンと本体を繋ぐケーブル(内芯11本)も全く問題なし。

   リモコン内の電池端子(3か所)及びタクトスイッチ(11個)の交換のみで動くようになりました。

   本体に1か所左主脚のプラ製のカムに割れがありましたのでこれは修理しました。   

・診察

   ・動作確認以前に目視で酷い腐食がありましたので即修理にかかりました。

   ・おもちゃの機能は修理前には不明でしたが修理後に判明しました。

・不良部品

   ・リモコン電池BOX内の端子~3か所全て不良(交換)

   ・リモコン操作用のタクトスイッチ~11か所全て不良(交換)

   ・本体左主脚内のプラ製カム~中央に亀裂(修理)

・処置

   ・リモコン電池BOX内の端子~全て交換

   ・リモコン操作用のタクトスイッチ

    通常タクトスイッチ取外しには苦戦するのですが電動吸取り器を使用したら直付け部の8個の取外しが10分以内で簡単に

    取り外せ拍子抜けしました。電動吸取り器の威力に脱帽です。

   ・本体左主脚内のプラ製カム 

    プラ製のカムは修理できる程の大きさでしたので、割れた部分にステン製の網を半田ごてで押し付けて補強しました。

    (写真参照)

 

 

・修理事例<TAKARA TOMY おしゃべりホゲータの修理紹介>2024.02.12

・概要

   2月10日(土)に来院した患者さんです。

   おしゃべりと声に反応してオウム返ししてくれるおもちゃです。

   故障の内容は電源スイッチを入れても全く反応しません。電源を入れている間モーターは回っているようでピクピク

   上下に動きます。調べてみるとマイコン及びメモリー素子には電圧がきています。

   マイコン(COB)不良と判断してHot Gun(250度10秒位)でCOBに熱風を当てると何やら意味不明のおしゃべりが始まり、

   モーターが回り(声と連動せず止まらない。)だしました。

   依頼者に修理については、オウム返し機能のみの再現できる事の了承を得て同回路を作製・組込み完治しました。   

・診察

   ・電子回路周辺部品の良否の確認(電池、スイッチ、モーター、マイク、スピーカー)何れも問題なし。

   ・CVCA電源を印可しておもちゃの機能を確認しました。~機能回復せず。

   ・Hot Gun(250度10秒位)でCOBに熱風を当てて機能が回復するかの試験を実施しました。~機能回復回復せず

・不良部品

   ・マイコン(COB)不良

・処置

   ・オウム返し機能を持つモジュールの作製

    既存のモジュールとほぼ同じ大きさの基板を切り出し使用しました。

    電源電圧4.5Vのオーム返しモジュール(12F1501,24LC256)を作製し組込みました。    

 

 

・修理事例<歌の絵本の修理紹介>2024.02.12

・概要

   2月10日(土)に来院した患者さんです。

   歌の絵本です。30曲の童謡を「歌」と「カラオケ」で楽しめる知育おもちゃです。

   子供さんにかなり長く遊んでもらったようです。本から剥がれて本体のみで来院されました。

   故障の内容は5行6列30曲選択できるスイッチの最下部6個の選択Keyしか反応しません。

   調べてみるとマイコンへの入力端子(Key ボード出力)に直接選択信号を入れると30曲の全てを演奏します。

   Key ボードの導電塗料の劣化と判断し新しくKey ボードの配線を作った結果、Key ボードから全ての曲が演奏できる

   ようになりました。   

・診察

   ・歌絵本の機能(歌、カラオケ、ストップ、音声の大/小)は問題ありません。

   ・曲選択ボタンは最下部の6個のKeyしか反応しません。

   ・電子基板の入力端子にKey ボードからの選択信号を直接入れると30曲全ての曲が演奏できます。

   ・反応しないKeyの配線(導電塗料)を辿ると途中で断線している所があります。

・不良部品

   ・Ket ボード(マトリックス配線)の不良

・処置

   ・Ket ボード(マトリックス配線)を作製

    配線に使用するケーブルはΦ0.15mmのポリウレタン線を使用しました。

    5行6列30カ所にタッチで導通できる切片(半田ごてで被膜を溶かす)を作製しました。張り付ける台が熱に弱い材質で

    慎重にする必要があり2時間の集中作業となりました。

   ・配線するに必要な留意事項

    1.各Keyの位置には既存の接片があります。(切片は正常)この既存の切片の上にポリウレタン線の切片を付けると互いに

     緩衝します。既存の切片は予めマスク(テープ又は紙片)しておく必要があります。・・・配線終了後に気付く。

    2.ポリウレタン線で作製した切片は既存の切片より高くなるためKeyの僅かな接触でも反応するためKeyと配線の間に

     数mmの隙間を作る必要があります。・・・各列の間に0.5mmの紙片を入れました。    

 

 

 

・修理事例<おもちゃのベビーカーの修理紹介>2024.01.08

・概要

   今年最初の開院日1月6日(土)に来院した患者さんです。

   おもちゃのベビーカーです。取手の下に付いている棒(鉄製)の両側が外れてしまったようです。

   縦のパイプに穴を開け鉄棒を突き刺した形で接触部を溶接してあります。多分電気溶接でしょう。

   パイプの肉厚は1mm以下です。外れた部分の固定には電気溶接、ロウ付けを思い浮かべましたが、昔実家の雨どいの

   施工に来た職人がブリキ版で雨どいの筒を半田付けしてたのを記憶していました。その要領で半田付けしました。

   塗装の処理はしなくて良いと依頼者に頂いたので、見た目は悪くなりますが、強度を増すために半田を大盛にしてあります。   

・診察

   ・鉄パイプ(Φ14mm)と鉄棒(Φ4mm)の接合部、溶接外れ~要治療

・不良部品

   ・特になし。

・処置

   ・溶接部の清掃

    やすりで溶接部を丹念に磨いて半田が濡れやすく処理しました。

   ・半田付け

    肉厚が1mm以上なら手持ちの溶接機で溶接が可能ですが、特に大人が使うような強度を必要ないと判断して

    鉄板用のフラックスを塗布してで半田付けしました。おもちゃ修理に使用している半田を使いましたが特に問題なく

    部材によく濡れなじみました。

    

・その他(半田付けに使用した器材)

   ・半田ごて~100W(200W位があれば良いのだが手持ちがなく)高出力の半田ごてで素早い処理が最適のようです。

   ・フラックス~鉄板用(写真参照)

   ・半田~Φ0.8mm半田(手持ちを使用)

   ・フラックス除去剤~半田部のクリーニング用

   ・無水アルコール~半田部のクリーニング用

 

 

・修理事例<イワヤ 犬のぬいぐるみの修理紹介>2023.12.30

・概要

   12月23日(土)に来院した患者さんです。

   イワヤの犬さんです。受付時の状態はひどい物で、戦国時代の落ち武者の状態でした。毛皮は擦れてボロボロ、首は落ちて、

   両足あし、尻尾の骨折、更に毛皮を取ると犬笛のフイゴは破れてほとんどなく笛はモーター磁石部に付いていました。

   「おもちゃ」にしてみればこんな状態になるまで遊んでもらい幸せ者かも知れません。

   治療の記述は長くなるので処置欄に書きますが、これだけ遊んでもらった「犬さん」に「必ず再生・復活させてあげるからね!」

   と気持ちを込めて骨折の一箇所、一箇所を丁寧に治療しようやく完治させる事ができました。   

・診察

   ・外皮の毛皮の擦れ~要治療

   ・電源を入れて動くものの動きが遅い。~要治療

   ・尻尾の完全破断~要治療

   ・首の脱落~要治療

   ・フイゴの破れ~作製

   ・左足(前後)の関節破断~要治療   

・不良部品

   ・Motor~回転及びトルクの減少

   ・フイゴ~外皮の破れ

・処置

   ・外皮の毛皮の擦れ

    毛皮の生地である毛糸が擦れて焼け溶けた状態です。洗剤で洗い柔軟剤を施したものの効果は期待できませんでした。

   ・電源を入れて動くものの動きが遅い。

    完全分解したらブラシ・整流子の間にグリスと摩擦粉がこびり付きほぼ絶縁に近い状態でした。

    幸いブラシの破損は無かったので洗浄したら回転及びトルクが戻りました。

   ・尻尾の完全破断

    尻尾は少し短くなりますが、破断面を合わせてステンレスの細線で縫いました。尻尾は横方向に力が加わるので縫った

    あと熱収縮チューブで補強しています。(写真参照)

   ・首の脱落

    細かい部分で折れていますが破断面にドリルで穴を開けて生地と同種の材料の丸棒を差して固定しました。ドリルの径と

    丸棒の径がほぼ同じくらいのため完全に固定されました。(写真参照)

   ・フイゴの破れ

    幸い犬笛は紛失せずMotorの固定子部分に張り付いていたため犬笛は既存の物を使いました。フイゴの外皮を探すのに

    手間取り色々買い集めましたが、結局薬剤を包む薬包紙に辿り着きようやくフイゴを作製する事ができました。

    薄くて丈夫な物で且つ接着材になじむ物です。(写真参照)

    なお、フイゴ本体は作製していませんが参考までに型どりは写真にしてあります。    

   ・左足(前後)の関節破断

    この部分の治療は尻尾と同じ手法でできました。ステンレス線で縫ったあと接着剤で固定しましたがガタ等の緩みは

    はでずほぼ完ぺきに仕上がりました。(写真参照) 

・その他

   ・犬さんのギヤ部は無傷の状態でした。

 

 

・修理事例<SkyKing 83㎝ ラジコンヘリコプターの修理紹介>2023.12.18  追加更新2023.12.22 (SR02/03)

・概要

   12月16日(土)に来院した患者さんです。

   3chラジコン操作できる全長83cm大型のヘリコプターです。受付時の申告では10年位前に購入し初めてのフライトで

   少し浮き上がってからパーンと言う音と共に発煙、墜落したとの事です。それ以降触らず保管されていました。

   分解してみると申告された通り、モーターを動かすパワーFETが焼損して割れています。不思議なことにモーターは上下の

   メインローターがあるもののパワーFETは上ローターの1個分しかなくこれでは下のローターは回せません。???

   取り敢えずモーターのドライバー回路を修理及び欠ピンのFETを追加取付し上下のローターが回せるようにしました。

   ドライバーの他に制御回路の電源回路の不良及びデーコーダーの不良が分かりましたが、よくある事ですがデコーダーICの

   銘板が削ってあります。デコーダーの入手ができず、残念ですが当該おもちゃの修理はここまでとなってしまいました。

   <追加更新>

    依頼主に不良部品の入手のため同型のジャンク品を購入して頂いた。これによりデコーダーの交換とメインローター上部

    を駆動するモーターの故障も判明したため両者を交換して完治させる事ができました。

・診察

   ・リモコンの状態確認~27MHzペアリング信号は発振されているようで特に問題ないようです。

   ・本体に搭載されている電池の確認~端子電圧は充電可能な電圧がでています。充電が完了して使用できる状態(11.1V)

    になりました。

   ・制御基板の目視による点検~MOSFETの割れ、基板の焼損に伴う銅箔の剥離がありました。

    MOSFET(PHB108)が1個欠品です。明らかな製品の初期不良   

・不良部品

   ・MOSFET (PHB108)~焼損 代替品;IRLB3034

   ・電解コンデンサー~内部電極の飛び出し(パンク)

   ・三端子レギュレーター~焼損

   ・デコーター(型名は不明)~電源PinとGndPin間の短絡(120Ω)

   ・MOTOR(型名不明)~過電流(無負荷で7~10A以上)が流れる。購入したジャンク品から流用  

・処置

   ドライバー回路~完治

   ・破損したMOSFET(下部ローター動力用)を代替品(IRLB3034)に代えて取り付けました。

   ・欠品となっているMOSFET IRLB3034(上部ローター動力用)を取り付けました。

   ・デコーター出力Pinに電圧を印可して上下ローターが動くことを確認しました。

   制御用電源回路~完治

   ・3端子レギュレーターから出力がないので取外し確認すると部品の中央に焼けた後がありピンホールができていました。

    同性能の物と交換し出力3.3Vを確認しました。併せてパンクしている電解コンデンサーも交換しました。

   デコーダー電源回路~修理できず未処置(2023.12.21 ジャンク品から流用)

   ・電源Pin(#10)とGndPin(#5)が120Ωと半短絡状態です。

    デーコーダー自体の短絡でない事を願いつつ、デコーダーの電源回路と繋がっているRF回路テールロータードライバーの

    電源回路のコンデンサー及び基板の短絡等を1個ずつ確認しました。

    最後にエンコーダーを取外しICの#10と#5が短絡(120Ω)している事が確認できました。   

・その他

   ・購入当初に故障した原因(推測)

    ヘリコプターは上下ローターがつくる浮力で浮き上がりますが当該おもちゃは上ローターのみが回転しローターを駆動する

    ドライバー素子(PHB108の容量25V75A)に過電流が流れたのではないか。

   ・電源の短絡は簡単なようで部品を特定するのに凄く面倒、通常チップコンデンサー、電解コンデンサーの不良が殆どですが、

    今回のような中途半端な短絡はコンデンサーに限り経験がありません。 

     

 

・修理事例<BANDAI EXT ST-01 スーパーショベルカーの修理紹介>2023.12.14 <SR02/02>

・概要

   12月13日(水)に来院した患者さんです。

   ラジコン操作できるショベルカーです。ショベルカーの機能は前後、左右、ライト、警笛と機能が多いですが最も

   重要な機能の一つであるアームの先にあるバケットを動かす操作ができません。アーム操作でモーターの起動音がしているので

   アーム内部での破損のようです。分解してみるとアーム内部にあるバケットを上下に動かすためのプラ製の部品が

   完全骨折していました。このおもちゃ全体の質量から見るとかなり比重のあるアームとバケット、これらを動かすには

   誠に貧弱な部品で構成されています。構成する部品の何処が破損しても不思議ではありません。

   ここでは破損した部品を接着、補強して本来の機能に戻す事ができましたが、育ち盛りの子供達が遊ぶおもちゃとしては

   再来院が確約できそうな不安がつきまとうお返しとなりました。   

・診察

   ・おもちゃを操作して前後、左右、ライト、警笛及びバケット操作を診ました。~バケツとがブラブラして操作不能

   ・アーム部を分解して原因の確認~アーム内の部品が破損してアーム内に転がっていました。   

・不良部品

   ・バケツとプラ製のロッド~修理

・処置

   プラ製のロッド

   ・破損した部分の骨部(金属棒)にするため半田ごてで埋め込みました。

   ・当該部品はバケット操作上、上下より左右の動きをするため部品の両側をアルミ板を切り出して補強しました。

   ・アルミ板は部品にステンレスの細線と糸を巻付けてた上で接着剤で固定しました。    

・その他

   遊ぶ時の留意事項<子供には無理な注文ですが>

 

   このおもちゃで遊ぶとき、バケット操作は動かすだけにしましょう。

   バケットで物を掬ったり、バケットに入れて持ち上げたりすると間違いなく何処かの部品が破損します。   

 

 

・修理事例<SEGATOYS アンパンマンおしゃべりどうぶつずかんの修理紹介>2023.12.12 <SR02/03>

・概要

   12月9日(土)に来院した患者さんです。

   電源スイッチを入れても起動しない状態で来院です。分解してみると、電源スイッチ(3点接点のノブが横付)の不良でした。

   新しい物に交換したいですが在庫がなくスイッチ自体を分解し接点を磨いてスイッチは良くなりました。(写真は割愛)

   電源スイッチを入れてガイダンスは流れるものの図鑑にかざしても全く反応しません。ここからが本来の故障のようです。

   その後よく観察すると、ずかんのデータの多い絵には辛うじて反応する物もありました。

   おもちゃを起動させたままで、LEDをスマホのカメラ機能で診ると2個あるLEDの片方が点いていません。

   こちらの生憎在庫がなくNet注文修理は中断し日を跨ぐ修理となりました。

   不良となったLEDに加え予防修理を考慮して2個共に交換し、完治させる事ができました。

・診察

   ・電源廻りの部品の確認(電源スイッチ、電池、配線、Fuse)~電源スイッチ不良が判明

   ・センサー部接栓の接続及び電圧の確認

   ・赤外線LEDの発光状況の確認~2個の内1個発光していません。

・不良部品

   ・電源スイッチ~3点接点のノブが横付~分解修理

   ・赤外線LED~Φ3mm、850nm、長端子、発光部に突起ない物~入手先(Amazon)LEDの形状に注意を要します。

・処置

   1.電源スイッチ

     電源スイッチの取外しは半田ごてでは基板の端子が狭隘で焼損させそうで難しいため、電動吸取り機を使うと

     簡単にできました。スイッチを分解して接点を磨きました。

   2.赤外線LED

     赤外線LEDの取付にはセンサー部にLEDの記号が明記されているので特段の注意を払う必要はなく楽に取り付けられた。

     LEDの発光部は通常突起がありますが、これがあるとセンサーカバー内にセットする事ができないので突起の付いた

     LEDを付ける際は、取付る前に突起を削る作業が出てきます。

     購入したLEDは突起のない物を購入しました。(突起のある物、ない物両者が販売されています。)     

・その他

   赤外線LEDの種類には多種ありますが、よく使うLEDには、3㎜と5㎜がありそれぞれ850nm、940nmがあります。

   これに加え突起のある物、無い物、更に端子が短足と長足があります。購入に当たり価格の安いaliexpress.comに

   しようと思いましたが、中々写真のみで突起と足の違いを見分けるのが難しため価格が高くなりますが、Amazon にしました。

            参考; 商品名;DC1.5V LED IRエミッター発光ダイオードクリアランドヘッド3mm850mm   

 

 

・修理事例<プラレールの修理紹介>2023.11.22 <SR01/02>

・概要

   11月18日(土)に来院したプラレールの患者さん3体です。

   1.車体~青色 カバーがユルユルで直ぐに外れる。

   2.車体~白色 後輪のギャが半分欠損してありません。スイッチを入れてもモーターが廻りません。

   3.車体~灰色 スイッチを入れる事ができません。

   3体とも完全分解して部品交換・調整を経て完治させる事ができました。

   修理が終わってタカがプラレールサレドプラレールと言った感想です。2日も楽しめました。

・診察

   1.車体~青色 長年の劣化でカバーが内側に変形しています。

   2.車体~白色 後輪のギャが半分欠損してありません。前進・HI・停止のスイッチが変形しています。

   3.車体~灰色 前進・停止のスイッチが変形しています。連結器が欠損しています。

・不良部品

   1.車体~青色 長年の劣化でカバーの変形~整形

   2.車体~白色 後輪のギャが半分欠損~交換 及び 前進・HI・停止のスイッチの整形

   3.車体~灰色 前進・停止のスイッチの変形~整形

・処置

   1.車体~青色 長年の劣化でカバーを温風ブロアーで整形しました。

           完全分解して給脂及び絡みついて糸くず等を除去し予防修理を実施しました。

   2.車体~白色 後輪のギャが半分欠損~手持ちの中古部品と交換しました。

           分解して3点スイッチ( 前進・HI・停止)を整形しました。ピニオンギャ(8T)を交換しました。

   3.車体~灰色 分解して2点スイッチ(前進・停止)のスイッチを整形しました。

・その他

   プラレールは種類が多くほとんど同じものは無いと言っていい位です。従って修理事例にとして掲載しても修理の参考とは

   ならないと思いましたが、修理してみて感じたことはプラレールの修理は正に知恵の輪ボケ防止に非常に良いと思いました。

   プラレールのギャBOX内には10個~20個のギャ、バネ及びスイッチ類が使用されています。ギャBOX を開けて部品をバラバラの

   状態から原形に戻し、且つ正常に動くようにするには感と知恵そして集中力が必要となります。

   今回のプラレールのギャ類は10数個程度でしたが1個当たり原形に戻すには2~3時間を要しました。

   久々に錆びた頭を使って心地良い時間を過ごせました。おもちゃの修理依頼者に感謝です。   

  

 

・修理事例<LIVHEART 甘噛みハムハム(AMAGAMI HAM HAM)の修理紹介>2023.11.19 <SR01-01>

・概要

   11月18日(土)に来院した患者さんです。

   甘噛みハムハムと言う癒し系のおもちゃのようです。大村おもちゃ病院初めてのおもちゃです。

   指を口に指を差し込むと子猫が母乳を飲むようなしぐさでモグモグと指を甘噛みするとの事とです。

   更に「おおちゃの取扱い説明書」を見ると、甘噛みも「ハムハム」したり「カミカミ」したり「たまにさぼったり」

   と指を入れる毎に違うようにプログラムされているようです。

   全く動かなり来院されました。受付で電池BOX(単3×3個)の配線が切れていたので動くようにはなったのですが、修理依頼者に

   確認して貰うと「ハムハム感に違和感」があるようで分解して細部を検査する事で入院処理となりました。

   写真に違和感の原因を載せていますがモーターの回転軸に綿くずが巻付いていました。巻付いた綿くずを全部取り除き

   綿がモーターギャBOX内に混入しないように混入口(穴)をテープで塞ぎました。

・診察

   電池回りの確認~FUSEに繋がる配線が1本切れていました。

   噛むBOX内の検査~モーター軸に多量の綿くずが巻付いていました。

・不良部品

    電池回り~断線

   噛むBOX内~モーター軸に多量の綿くず

   綿くず混入部(穴)

・処置

      電池回り~断線部を半田付しました。

   噛むBOX内~綿くずを除去しました。

   綿くず混入部(穴)~テープで塞ぎました。

 

 

・修理事例<TAKARA TOMY Spica Noteの修理紹介>2023.11.12

・概要

   11月12日(日)に宮城県から来院した患者さんです。

   TAKARA TOMY のスピカノートです。不具合個所は電源ジャックの破損ですが、当おもちゃ病院のホームページを参考に

   電源ジャックの修理に挑戦されたようです。分解されて電源ジャックの破損修理が分かっているため付属するキーボード等は

   除き本体のみ送って貰いました。

   着いた時には電源のUSB microジャックは既にありませんでしたので、手持ちのUSB Cタイプを取り付けるだけで完治しました。     

    子供さんにせがまれお父さんが修理に挑戦されたのでしょう。その気持ちを意気に感じ他の修理を差し置いて最優先んで

   修理を実施し翌日返送しました。(喜んでもらえるといいな。)

・診察

   CVCAを使ってスピカノート本体及び充電機能の確認~良好

   リポ電池(3.7V800mA)の良否の確認~良好

・不良部品

     電源ジャック(USB micro)の破損~交換修理

・処置

      電源ジャックの取付

    ・USB microに替えてUSB Cタイプの取付

    ・USB Cタイプの取付による充電口の整形

 

 

・修理事例<イワヤ トコトコパンダの修理紹介>2023.11.12

・概要

   11月11日(土)に来院した患者さんです。

   症状書きを見ると動きに問題ないが、本来のパンダの鳴き声が出ないようです。お腹にある電源スイッチを入れるとトコトコ

   歩き途中で止まり「ギャーギャー」と鳴き声にならない吠える怪獣のようです。パンダの鳴き声を聞いた事がないので

   鳴くじゃないと思いましたが、パンダさんの毛皮を脱がし毛皮のテンションを取り除いてやると「イワヤの犬さん」の

   声が出てきました。このトコトコパンダさんは犬さんの体にパンダの毛皮を着せた使いまわしのようです。

   故障の原因は鳴き声フイゴ笛を駆動させるカム部分が割れてギャが空回りしていました。割れた破片がギヤ内部に張り付いて

   いましたのでこれを取り付けてパンダさんは上手に鳴ける(犬さんの声)ようになり完治しました。      

 

・不良部品

    ○ ギャ内のカム(歯車のかみ合わせ部)の破損~修理

・処置

      ○破損部の修理

    ・破損した破片にアセトンを塗布し取り敢えず一時接着し修理環境を作り、

    ・破損したカムの付け根に僅かですが隙間があるので接着の骨材として縫い糸を巻けるだけ巻き、

    ・巻いた縫い糸の上にポリ系接着剤を塗布し十分浸み込ませ全体を固めました。

 

 

  

・修理事例<DEERC Racing 01ラジコンの修理紹介>2023.11.06 

・概要

   10月28日(土)に来院した患者さんです。ラジコンです。電源を入れても全く反応しません。

   2.4GHzのラジコンでリモコンからはペアリング信号を出しているようですが本体が反応していません。

   本体カバーを取り除き再度電源を入れて様子を見るとデコーダー(ZJー2054RX)付近から発煙しました。完全なショート

   サーキットではないようでスイッチ投入後30秒位経ってからの発煙です。確認のため電流値を図ると電源投入後操作なし

   の状態で125mA流れています。おもちゃ病院での状態確認はここで一旦止めて自宅修理としました。

   故障して短絡した部品はデコーダーでした。当該部品の入手困難、データーシートともなく送受信システムを新規に搭載する

   こととしました。幸いデコーダーを除く他の部品は無傷でエンコーダーとデコーダーペア2個の搭載で完治しました。    

・診察

   おもちゃの故障個所の確認

   ○ 電源周り(スイッチ、コンデンサー、ダイオード、3.3V三端子)部品の良否を確認しました。~良好

   ○F/B、L/R Motor Driverのの良否を確認しました。~良好

   ○デコーダーの確認でデコーダーの電源となる3.3V三端子(Part None)の出力(ZJ-2054RX Pin14)がグランドに落ちて

               いました。デコーダーを取外した結果、三端子出力の不具合が解消しました。

・不良部品

    ○ デコーダー モジュール(ZJ-2054RX Pin14)の内部でのショート~交換

・処置

      ○エンコーダーとデコーダーの新規搭載

   ・リモコン側のエンコーダー交換(写真掲載は割愛しました。)

   ・本体側のエンコーダー交換

    nRF2401、PIC1503を一体化させたモジュールをZJ-2054RXの代替え品として搭載しました。(写真参照)

 

 

・概要

   10月23日(月)に来院した患者さんです。

   来院で多いアンパンマンピアノです。中央付近の白鍵盤が反応しなくなったようです。

   開けて診ると反応しない鍵盤(接点)付近に黄色を帯びた物がこびり付いています。

   異物は無水アルコールでようやく除去する事ができました。しかし該当する鍵盤の接点は機能が復旧せず導電テープを

   張り付けて漸く機能が復旧して完治する事ができました。(壊れた部品、部品の修理状況は下の写真を見て下さい。

   今回の故障の原因は劣化等による故障ではなく、液体系の食材をこぼして発生した人為的なものでした。      

・診察

   おもちゃの故障個所の確認

   ○ 申告された不具合を除き故障している所はありませんでした。

・不良部品

    ○ 鍵盤の接点5カ所の機能劣化(写真参照)~修理

・処置

      ○接点の修理

    ・無水アルコールで付着した異物を取り除きました。

    ・不良接点を無水アルコールでは接点の機能が復旧しないため、接点部に穴開けパンチで作った導電テープを張り付けました。  

     (写真参照)

 

 

・修理事例<㈱TKSK RC DINOSAUR Blue(恐竜)の修理紹介>2023.10.13

・概要

   10月11日(水)諫早市中央公民館の開院で来院した患者さんです。

   赤外線のリモコン操作で「吠える」「歩く」「目が光る」「煙をはく」「卵を産む」実に多彩な行動をするおもちゃです。

   おもちゃの不具合症状は左足が動かないとの事でした。パパが修理に挑戦しましたが修理できず来院になったようです。

   診察の結果、左足だけでなく両足の部品(モーター動力を足に伝達する軸受け部品)が割れていました。加えて首を動かす

   ための部品が破断して欠損、幸い欠損した部品は恐竜を分解中にお腹の部分で発見できました。

   以上3個の部品の修理して完治する事ができました。(壊れた部品、部品の修理状況は下の写真を見て下さい。      

・診察

   おもちゃの故障個所の確認

   ○ 受付時の不具合申告の他「首部の部品破損を除く」特に問題となる個所はありませんでした。

・不良部品

    ○ 両足の軸受け部2か所~修理

    ○ 首を動かす部品~修理

・処置

      ○両足の軸受け部2か所

    幸い割れのみでした。モーターのギャBOXと足を繋ぐ部品で通常の接着剤では強度的に耐えられない構造でのため、

    ABSを溶かせる溶剤(アセトン)を割れの両面に塗布して溶着させた後、割れた軸に収縮チューブを被せ固定しました。

   ○ 首を動かす部品

    足部の修理と同様の手順で溶剤で融着させた後にABS接着剤(刻んだABSにアセトンを加えたゼリー状の接着剤「自作」)

    で破断部首が駆動に支障のない範囲内で肉盛りしました。

遊びに必要な留意事項

   ○おもちゃを構成する各部品が細く、割れが発生しそうな造りになっています。

    おもちゃ本来の動きと逆な方向に意図的に動かすと容易に壊れそうです。

 

・修理事例<SEGA つかまえて♪ころぴょん アンパンマンの修理紹介>2023.09.16

・概要

   9月16日(土)プラザ大村での開院で来院の患者さんです。

   電源スイッチを入れえて手から離し転がすと、音楽が流れピヨンピヨン跳ねまわるおもちゃです。

   おもちゃの症状は音楽が変な音になり遊べなくなったため放置されていたようです。

   診察の結果、電池BOX内の単4電池3個が全て液漏れしています。(電池が膨らみ液が漏れて電池端子も今にも取れそうです)

   電池の液漏れが内部の電子回路への影響を心配しましたが幸い配線どまりで済みました。

   「電池端子」と「電池端子に繋がる配線」を新しい物と交換して完治しました。

   修理の依頼者に修理内容と遊ぶ際の留意事項を知ってもらう為に載せました。      

・診察

   おもちゃの故障個所の確認

   ○ 電源スイッチに問題はありません。

   ○ 電池BOX内の端子は電池からの液漏れで使えず交換が必要です。

   ○ モーター及び電子回路は液漏れの影響もなく綺麗です。

   ○ おもちゃの電源を外部電源に代えて動かしてみると正常に動きます。   

・不良部品

    ○ 電池端子3個(プラス端子を除く)~単4電池端子

    ○ 電源のマイナス側配線~腐食による

・処置

      ○電池端子3個(プラス端子を除く)~交換(写真参照)

   ○配線の交換(写真参照)

遊びに必要な留意事項

   ○比較的電池容量の小さい単4電池でモーターをフル回転で動かしています。電池容量が減ってくると、

    ・回転が遅い。

    ・音楽がスローテンポになる

    ・途中で止まる。

    症状が出てきたら新しい電池(3個全て)に取り換えて下さい。

    ~おもちゃの故障ではありません。電池容量が減ってくると液漏れが始まります。

   ○遊びに飽きて使わなくなったら、おもちゃから電池を全部取り外しておく。

    ~入れておくと電池容量が減って(自然放電)液漏れの原因になります。

 

 

・修理事例<Top Ace バブルワールドの修理紹介>2023.09.02

・概要

   9月2日(土)大村こどもセンター開院した際来院の患者さんです。

   バブルワールドと言う凄い名前のおもちゃです。上部のシャボンを作る8個の風車から連続してシャボン玉を噴き出す

   おもちゃです。以前当院のおもちゃドクターが治療した事があるとの事、再来院されました。治療でスイッチを交換して

   暫く動いていましたが動かなくなったようです。

   診察の結果シャボン玉の製造部を回転させるモーターが腐食により固着していました。モーターを新しい物と交換して

   動くようになり完治しました。

   余談ですが、このモーターは両方に軸があり(通常の物は片方のみ)、シャボン玉の製造する回転部と作ったしゃぼん玉

   を上部へ噴き出すためのファンを回す二つの働きをする特殊なモーターです。      

・診察

   おもちゃの故障個所確認

   ○ 電池BOX横にある電源スイッチに問題はありません。

   ○ 電池BOX内の端子に錆はなく問題ありません。

   ○ 直接モーターの配線に電池電圧を印可すると廻ったり止まったり動きが不自然です。

   ○ 全体を分解するとモーターは酷い錆により電源を入れても回転できず固着した状態となっていました。   

・不良部品

    ○ モーター(両軸)型式は不明

    ○ マブチモーター260の入手先~Amazon 0.6~0.9K円

・処置

     ・モーターの改造

   マブチモーター260(片軸)を両軸に変更~両軸の回転軸は既存モーターの物を流用しました。

   (既存のモーター「型名は不明」とマブチモーターの外形寸法は同じでした。)

  ・改造したモーターを取付ました。

 

 

・修理事例<BANDAI タッチでぴょんぴょんアンパンマンの修理紹介>2023.08.20

・概要

   昨日プラザで開院した際来院の患者さんです。

   タッチでぴょんぴょんアンパンマン、言葉を記憶して「まねっこ」、飛び跳ねたり跳ねたり、遊びを催促したりする人気の

   おもちゃです。時々動いたりしてたようですが全く動かなくなったようです。

   診察の結果 電池の端子ほとんどが錆て電池も錆びていました。電池端子を交換して動くようになりましたが、飛び跳ねが

   できません。モーターに付いているギャがすり減りモーターが空回りしていました。

   電池端子の交換とギヤの交換で元気になりました。      

・診察

   おもちゃの電池周りの確認

   ○ 背中にある電源スイッチに問題はありません。

   ○ 3個入っている電池全部が錆びています。正常なら1.5Vある電池が1.0Vが2個、0.8Vが1個です。液漏れ寸前の状態です。

   ○ 電池の端子は6個内4か所が錆びています。(要交換です。)

   ○ 電池から電子回路に繋がる配線も錆びています。(要交換です。)   

・不良部品

    ○ 不良品:電池端子(正端子)2個 電池端子(負端子)2個

    ○ ピニオンギャ(9歯)

       ○ 新しい電池の準備は修理依頼者に依頼します。

・処置

     ・電池端子の交換

  ・ピニオンギャの交換

 

 

 

 

・修理事例<BANDAI Gドライブエコプラスジープの修理紹介>2023.06.25

・概要

   近隣のおもちゃ病院(Nドクター)から修理のお手伝いの依頼がありました。

   2.4GHz仕様のラジコン(BANDAI Gドライブエコプラスジープ)です。L/Rのステアリング操作は良好でF/Bの操作で前進は

   できるが後進操作に反応し全く反応しない症状です。お手伝いとしてはモータードライバー(Hドライバー)の回路解析

   の説明と回路を構成するSMD部品の取外し/取付方法で実際の作業はNドクターに全て実施してもらう事になりました。

   モータードライバーを理解した上で不良部品の特定が済み、SMD部品を自作の治具を使用して取外し/取付て完治させる

   事ができました。故障部品はバックのパワーICと基板の断線、併せてモーター端子の断線(割愛)もありました。      

・診察

   ドライバー回路における各素子の機能の理解及び現物から図面起こしの後に

   ○ デコーダーICの出力の確認~前進及び後進共に2.2KΩを介して出ています。

   ○ ドライバーICの出力確認~前進のみ出力があり、後進は出力なし。

   ○ モーター良否の確認~配線に断線が観られたもののモーターは問題なし。

   ○ ドライバーPwer IC(焼損のため)を取外しドライバープリアンプ用トランジスター良否の確認~前進用のPNPコレクター

    とGng間の抵抗値がMΩ単位と大きい。   

・不良部品

    ○ 不良品:行進用Power IC(STC4606)端子#1と#2間が短絡状態焼損の後

    ○ 前進用のPNPコレクターとPower IC(STC4606)#2間の基板不良(断線)

・処置

     ・Power IC(LTC4606)の交換~LTC4606の代替品としてTPC8407を使いました。

   LTC4606~Aliexpress.comで1Pack15EA(@418送料込み)TAT10日 TPC8407~秋月(@60送料500)TAT3日

  ・PNPコレクター端子及びPower IC(STC4606)#2のリフロー

   SMD部品の取外しには、3つの方法を用意しました(熱ブロアー、低融点半田、U字形状治具)が今回は自作のU字形状治具を

   使用しました。

・その他  

   添付の回路図ではPNP及びNPNトランジスターの名称を2SA1012、2SC1815としていますが、実際の回路ではマスクされ

  銘板が不明でした。やむなく手持ちのトランジスターで代用しています。別途TPC8407と2SA1012、2SC1815で試作/作動

  してみましたが問題なく動きました。

 

 

・修理事例<すみっこぐらし-シャボン玉の修理紹介> 2023.05.18

・概要

   シャボン玉を電動で連続して打ち出すおもちゃ「すみっこぐらしのシャボン玉」の修理依頼を受けました。

   スイッチを入れると音楽は流れます。シャボン玉を打ち出すモーターの回っている音がするが肝心のシャボン玉が全く出ません。

   故障の状況は、シャボン玉液をおもちゃの下部にある容器から吸い上げているポンプ不良のようです。

   ポンプのモーター及びポンプ機構に不具合はなくシャボン玉液の「吸い上げホース」の劣化でした。

   「吸い上げ用のホース」と「ドレン用のホース」には劣化の度合いが違うようです。正に「瓢箪から駒」の気分でした。

   ホースを入れ替えるとシャボン玉は勢いよく噴出して完治となりました。

      

・診察

   ポンプは4.5Vで動きます。取り外して分解すると柔らかい生ゴム状の吸い上げ用のホースをモーターで駆動する2個の

   ローラーでシャボン玉液(下の容器)をシャボン玉噴き出し口(上部)に押し出す機構になっています。

   ホースのローラー当たる部分の劣化、ローラーの抑え不良、モーターの回転の不良等を予想してそれぞれの改善と思われる事を

   試みましたが全く改善しませんでした。偶然ドレンホースが目につき駄目元で入れ変えてみたのが修理の結果です。

   

・不良部品

    不良品:吸い上げ用のホースの経年劣化(入手困難のためドレン用のホースと入れ替え現状使用としました。)

・処置

     ・モーターの交換(改善なし)

  ・吸い上げ用のホース、ポンプローラー位置の変更(改善なし)

  ・吸い上げ用のホースとドレンホースの入れ替え(改善)   

 

 

・修理事例<投影灯 WH-E01(仮称:廻る水族館)の修理紹介> 2023.04.16

・概要

   走馬灯のようにぐるぐる回る水族館をイメージしたおもちゃ「廻る水族館」の修理依頼を受けました。

   名称及び型号?が標記してありましたがピンとこないので「廻る水族館」にしました。

   故障の状況は、電源アダプター(USB micro)のプラグを差し込む受け口部が破損したようです。

   破損した部分はありませんでした。(写真上側 右端)

   内臓電池(リチュームイオン電池18650 1個)を取り出し外部充電器で充電し他後、「廻る水族館」の機能を確認した結果

   問題ないので欠損部にUSB ジャックを取付て完治としました。

      

・診察

   USBジャックを診るとUSBからは電源のみの供給でデータ線は使っていません。ケースグランドと+、-ラインのみ接続すれば

   良いようです。USB ジャックを取り付ける前に充電した電池を回路に接続し機能試験をした結果、回路に問題なく正常に

   動くこと(電源の入/切、LEDの選択点灯及び自動点灯、回転の可動/停止)が確認できました。

   

・不良部品

    不良品:USB micro 取付品:USB C (Amazon購入) 

・処置

   USB microに代えてUSB microより比較的外部応力に強く、リバーシブル仕様であるType Cを付けました。(写真下側)

   取付は基板プリントの半田だけでは強度が弱いので併用してホットメルトで固定しました。

 

 

 

・修理事例<Fisher Price プログラミングロボコード・A・ピラーの修理紹介> 2023.03.24

・概要

   プログラミングして遊べるおもちゃの修理依頼を受けました。

   本体の後ろに付いているモジュール(コード)を好きな順序に並べる事で自分の意図した方向に動く叉は音楽モジュールで

   音が出るおもちゃです。おもちゃの故障症状は全く動かない状態で来院しました。

   故障していた個所は

   1.本体の底部分にある電源スイッチの接点劣化

   2.本体とモジュール(コード)の接続(USB接続)部分の接点劣化

   おもちゃで一番酷使される電源スイッチと遊ぶ毎に頻繁に抜き差しするモジュール(コード)部分です。

   両者共に部品交換で完治しました。

   

・診察

   スイッチを入れると音楽は流れるもの全く動きません。電源スイッチの接点を確認すると電源部分は良いものの信号ラインの

   接点が接続できていませんでした。

   本体からモジュール(コード)に出力する部分を診ると4本ある内、出力電圧(5V)と信号ラインが断線しているようです。

   細かくチェックするとUSB TYPE Aのジャックが劣化して接点不良となっていました。 

・不良部品

    電源スイッチ6接点(スライド)

   USB TYPE A ジャック

・処置

    電源スイッチ(6接点)を交換しました。同じ寸法のスイッチが無く又取付にネジを使わず筐体で挟んだかなり面倒な付け方

   がしてあるためホットメルトで固定する事にしました。

   USB TYPE Aの交換は特に問題なく交換できました。

・その他

   このおもちゃにはプログラミング仕方が各モジュール(コード)の上に切替スイッチが付いているバージョンがあるようです。

   このタイプがUSBの抜き差しする事がないので接点の故障が無いと思います。

 

 

 ・修理事例<スピカノートの修理紹介> 2023.01.18

 概要

   東京から依頼のおもちゃ(スピカノート タカラトミー)の充電ジャックの修理を受けました。

   故障個所は充電ジャックの破損です。充電できずジャックの破損が目視で確認できました。

   修理内容は充電ジャックの交換のみですが、依頼される方はそのほとんどがベンダーに依頼したが修理できません。

   或いは近くのおもちゃ病院にお願いしても修理できません。と断られています。

   ここで紹介する目的は

   採算の取れない理由で断るベンダーはともかく、部品の入手は容易で安価な修理をおもちゃ病院でも修理して頂きたいためです。

   県外から依頼される方は2~3,000円の配送料払って修理依頼されます。

   現在全て都道府県におもちゃ病院があります。該当都道府県のうちの1軒でも修理を受けて頂ければと思っています。

・診察

   依頼主のアドバイス通り電源ジャックが原形がない位にPinが曲がり破損していました。(写真参照)

   電源は入りましたが、「充電して下さい。」のメッセージが出ています。 

・不良部品

    充電ジャックUSB TYPE Mini B

             交換部品はTYPE Mini Bより比較的応力に強くリバーシブル仕様のUSB TYPE Cとしました。

   TYPE CはAmazon又はAliexpress(TAT約30日)で購入できます。(最近Aliexpressの商品はAmazonより高い傾向にあり要注意)

・処置

    充電ジャックの交換~写真参照

   慣れれば30分程度で終わります。破損した部品の取外しはホットエアーを使えば簡単で容易に外れます。

・その他を

   ・他県からの修理依頼については、該当県にあるおもちゃ病院を紹介します。

   ・充電ジャックの仕様を変更しますので充電する場合TYPE Cの充電ケーブルが必要になります。(100均110円)

   ・添付したPDFも参照して下さい。

 

ダウンロード
Spica note(TAKARA TOMY)
カルテ(修理時の詳細事項の記録)依頼主用
個人情報に係る項目については空欄にしています。
2023.01.16 Spica note(東京).pdf
PDFファイル 212.9 KB

 

・修理事例<サンタさんの修理紹介> 2023.01.17

 概要

   近隣のおもちゃ病院を支援している中でNドクターからサンタさんの修理依頼を受けました。

   音楽は鳴るが踊らないと言うのが入院当初の不具合でした。故障原因はモーターを駆動させているトランジスター(NPN)不良が

   判明、不良のトランジスターを交換したが、交換後1回だけ動いてその後動かなくなったとの事です。

   修理の申し継ぎを受け、修理した方法の手順、配線の付け替えの有無を聞き取り修理に入りました。

   結果として、電源の誤配線修復とモーターを動かすための回路を音声信号を利用した回路の追加で完治する事ができました。   

・診察

   回路を診てみると、音声も出ない当然モーターも動かない状態です。聞き取り調査を無視して改めて回路を診てみると電源Gnd線

   の誤配線がありました。(写真参照) 更にトランジスターのコネクターとCOBからの信号が半田クズで短絡しています。

   (写真参照) 残念な事に信号線の短絡でCOBからの信号が出なくなっていました。 

・不良部品

    当初の故障の原因はチップトランジスター(SS8050)のみだったようです。

・処置

    ・誤配線の修復~Gnd線を正しい場所へ

    ・短絡したプリント基板の修復~半田クズの除去

    ・モーター駆動用回路の新規作製し追加配線(参考までに写真添付) の3項目です。   

・その他を

   良い教訓になりました。

    今回の修理では固定概念にとらわれ過ぎ、真摯に目の前の回路と向かい合う姿勢が欠落していました。

   人は無意識のうちに間違いを犯す場合があります。Nドクターの誤配線もこれに該当するのではないでしょうか。

   私のミスは配線は既存のまま触っていないと言う事前聞き取りの固定概念が頭から離れずGnd線が信号線に繋いである初歩的

   誤配線を見抜けなかった事です。猛省です。(約2時間の浪費でした。)

 

 

・修理事例<任天堂DSの修理紹介> 2022.12.06

 概要

   懐かしいゲーム機任天堂DSの修理依頼です。依頼者はおもちゃドクターと同年代の方でした。DSの脳トレゲームをする目的

   で知人からもらい受け遊んでいたら突然電源が入らなくなってしまったようです。

   電源のリチュームイオン電池の不良若しくは充電器の不良と思い確認しましたが両者共に異常ありませんでした。

   分解し最初に電源周りをチェックしたら電源スイッチ(スライド)の不良が判明しました。

   幸いDSの電源スイッチはストックがあったため交換したら復旧しました。電源スイッチのみの交換で完治する事ができました。

・診察

   おもちゃ修理のセオリー通り電池回り、電源と進めましたが、複雑な故障でなくすんなり故障個所を特定できました。

 

 

・不良部品

    スライド式の電源スイッチ不良です。(添付写真参照)

・処置

    部品が小さい事加えて基板が狭隘なため二次故障防止のため、部品の取外しには自作の低温半田(ダルセ合金)を使い慎重な

   作業としました。   

・その他

    最近のおもちゃはCOBが2,3個付いて回りにCR等がパラパラほとんど修理で診れるところがなくなっています。

   この時代のゲーム機はおもちゃドクターが2~3日は故障探求で遊べる懐かしさがありました。

 

・修理事例<しまじろう マイリズム プレイヤーBenesse)の修理紹介> 2022.11.13

 概要

   他県のおもちゃ病院からの診察依頼で来院したおもちゃ(英語の教育玩具)です。

   CDを再生するおもちゃですが実際はCD盤(プラ製の模擬CD)又はキャラクター人形を再生位置に載せます。再生盤上に4個ある

   特定の起動用SWが押されおしゃべりを始めます。再生盤上に乗せたアイテムにより好きなおしゃべりを聞くことができます。

    不具合は電源が入りLEDは点灯するものの音声が出ないというものです。回路を診るとOne Chipマイコンでプレイヤーの全て

   機能(入出力)を賄っています。マイコン周辺の部品は抵抗(チップ抵抗とブリッジ用のゼロオーム抵抗)及びコンデンサ(電解と

   セラコン)のみ、したがって故障探求と言っても確認できる個所は限られてしまいます。

   故障探求の結果マイコン不良と判断し修理不能となってしまいました。

・診察

  以下の手順に従って消去法で不具合部品を特定しました。

 操作① 裏面の電源SW ONにしてもオープニングのおしゃべりは流れません。LEDのみ点灯します。 

   ② 4個ある起動SW(内側から外側に1~4とする。)1~3及び1~3と4の組み合わせCD(CD蓋をON状態)を押しても反応しません。

    もし故障でなければ

    ・SW1~3(2^3組):キャラクターの自己紹介

    ・1~3と4の組み合わせ:CDに記載されている内容のおしゃべりが流れる。

 回路① マイコンへの電源供給は確認し電池電圧から0.2V低下します。(3.0V⇛2.7V)

   ② マイコン周辺のSW類の確認及びマイコンと各SW間の配線/基板に異常はありません。(写真下右参照)

   ③ マイコン周辺のSW類の作動確認(マイコンPin側)をしましたが異常はありません。

   ④ CRの素子全てを丁寧に測定しましたが不良の素子はありません。   

・不良部品

    マイコン不良です。(P/Nはマスクされて確認できませんでした。)

・処置

    現状のままでお返しします。

・その他

    非常に単純な回路で故障部品の特定はできましたが不良のマイコンが交換ができないためすっきりしない修理となりました。

    マイリズム プレイヤーの故障は同様の故障が多いようです。

   (Benessseでは入会中であれば基本無償交換されるようですが、購入の経過年数で対象外となる事があるようです。~Net情報)

 

 

修理事例<がんばれ‼ロボコンの修理紹介> 2022.10.23

概要

  テレビ朝日系で1974年~1977年放映されていた「がんばれ‼ロボコン」です。約半世紀前に活躍していたおもちゃですが全く

  動かないと修理依頼がありました。構造は単純で腕、足ありますが動くギミックはありません。目は頭の後ろにある回転ノブで

  クルクル回り表情が変わります。お腹の真ん中にある白いボタンを押すと1.5V単2×1個でソノシートを回転させソノシートに

  押し当てたレコード針で音を出すようです。

  ソノシートを回転させるモーター不良(ブラシの汚れ)は回復したものの、肝心の音の再生はソノシートの劣化とレーコード針の

  摩耗(経年劣化)で何を喋っているのか判別ができず理解でません。残念ながらこれ以上の回復はできず修理不能でお返しする事

  になりました。 

 

・診察

   モーターのブラシと整流子の摺動部はグリスの固着と金属粉で絶縁状態でした。

  レコード針先がほとんど球形上に劣化して、シートの溝もかなり傷ついている個所がありました。

   

・不良部品

   ソノシートと再生用レーコード針の経年劣化 

・処置

   モーターのブラシ及び整流子の清掃

  ソノシート及びレコード針先の清掃

  

 

修理事例<こち亀(両津勘吉)ラジコン自転車の修理(?)紹介> 2022.10.23

概要

  1976年~2016年にテレビ放映されていた「こちら葛飾区亀有公園前派出所」のキャラクター両津勘吉(両さん)のラジコン自転車

  の修理依頼がありました。リモコンの操作(左右)と自転車の動きが一致しないというものです。~前後は異状なし。

  Netで中古を購入したので新品状態での動きが解りません。リモコンと自転車の動きが一致するようにして欲しいとの依頼内容です。

  何もしないでラジコン操作の左右が入れ替わる故障は経験がありません。リバースSWの機能を付ける必要のないおもちゃの様

  なので逆に動くのが本来の仕様?、途中で改造?と・・・期待を抱いて依頼を受けました。youtubeで遊ぶ様子を参考にすると

  本来の仕様ではないようです。自転車を完全分解してみると左右を入れ替えた改造の形跡もありません。(製造段階でのミスの

  ようです。)

  依頼者の希望通りリモコンの操作と自転車の動きが一致するようにリモコン側で左と右の送信信号の線を入れ替えました。  

・診察

  1.リモコンの信号及び配線の確認~異状なし。

   前進、後進、左、右の信号は出ています。

  2.自転車の完全分解

   ・整備性が悪く自転車に付いているネジをほぼ全部(完全分解)外さないと何も診れません。~自転車は綺麗に二つ割れになります。

   ・後輪の車軸は圧入されていますが、プライヤー2個で挟んで回すと外れます。

   ・電子回路はジャイロ(コマ)の下に搭載されていました。

   ・ハンドルはコイルを使った物で正負極性を入れ替えると動作します。

   ・モータードライバーはリモコン操作の通り正常に動作します。  

・不良部品

  特にありませんでした。(製造段階でのミスのようです。)

・処置

  リモコンの操作(左右の動き)が自転車の動きと一致するようにリモコン側でLとRの送信信号の線を入れ替えました。

   

 

修理事例<あんぱんまんワクワク・クレーン ゲーム(2台)の修理紹介> 2022.09.21 2022.09.22

・概要

  クレーン ゲームの修理の依頼を続けて2台受けましたので09.21分に追記して紹介します。なお内容はA及びBに分けて説明します。

 A.1台目の故障状況はクレーンのバスケットが下に落ちたまま上がりません。モーターは回っている様子です。

  バスケットチエーンの取付軸の固定、これを故障を修理する中で本来フリーのバスケットチエーンの取付軸に接着剤が流れ込み

  半固定状態となってしまった。従って本来の故障と修理による2次故障の2つを治して完治させる事ができました。

 B.2台目の故障状況はクレーンのバスケットが前に進まない時があります。ギャBOX下部にある飛び出てる白い歯車を少し廻して

  やれば以後最後まで動きます。しかし新たにコインを入れて遊ぼうとすると同じく前に進みません。

  ギャBOXの最下部にあるバスケットを前後に動かすモーターに付いているピニオン(8T)にヒビが入っていましたのでこれを交換

  して完治しました。

診察

 A.ギャボックスの真ん中まで分解してみるとバスケットのチエーンが付いてる軸があります。(写真上段右参照)

  ・取付軸(2本のチエーンがあり)1本は取付軸に対してフリー動く。(写真中段参照)

  ・もう一本は取付軸(ローレット加工)に圧入され一体化している。(写真中段参照)

  故障は後者で固定されるべきチエーンの固定部がフリーに動いて空回りしている。

 B.ギヤBOXは上部、中部、下部の3部屋になっています。バスケットを前後/左右に動かすモーターは下部に入っています。

  分解には3個あるモーター電源のケーブル6本が絡み合っていて少し面倒です。前後のモーターに付いているギャは全部で7個

  あります。ギャ部の不具合はギャ歯の欠け、ヒビ、欠損等が必ずあると信じて診ないと発見できません。今回の不具合も

  ギャの谷間に拡大鏡でようやくわかる程度のものでした。(写真下段右参照) 

・不良部品

 A.取付軸(ローレット加工)に圧入されているチエーン取付部位の摩耗(写真中段参照) 

 B.ピニオンギャ 8T φ1.9mmの割れ(写真下段右参照) 

・処置

 A.1.摩耗部の固定

   百均の瞬間接着剤(サラサラ状、ゼリー状のものは不可)を使用して固定しました。(写真中段右参照)

   取付時の位置は2本のチエーンを真下した状態で固定部分の突起が手前(左軸から見て3時方向)にくるようにする。

   処置は簡単で接着剤で付ければ良いのだがここで大きな失敗をしてしまった。

  2.ローレットの付いた部分の隣はフリーの部があり接着剤がこの部分にも侵入しフリーの部分が少しぎごちない。(バスケットが

   ボールをすくい上げる際閉じたままで開いてくれない。2次故障を造ってしまった。)

  3.失敗して新たに作った故障の処置は、反対側のギャ部を引き抜く事ができたのでフリー部を抜いて取付部にこびり着いた

   瞬間接着剤を丁寧に除去しました。

  4.フリー部の確認方法は取付軸を指(親指と人差し指)で挟んでバスケットを宙に浮かした状態で持ち上げ、フリー部を右又は左に

   30度程回してバスケットの自重で何の抵抗もなく真下に鎖が真下にくれば良好です。少しでも抵抗があれば運転時に

   クレーンバスケットが下りる際に十分に開かない不具合となります。(写真下段参照) 

 B.ピニオンギャの交換 

・その他

   百均の瞬間接着剤は強力でした。手に着いたら手の皮が捲れはしないかと感じる位で鉄とプラに良くなじみ優れものでした。

   残念ながら私が手持ちの価格が数倍するホームセンターの物は論外でした。( 写真下段参照)   

 

 

修理事例<Sony ゲーム機PS VITA PCH-2000の修理紹介> 2022.09.04

・概要

  ゲーム機PS VITA PCH-2000の修理の依頼を受けました。2022.02.09(土)以来の再来院患者様です。この際は他のDocが対応し

  リセット処理で完治したようです。PS VITAは電源関連の不具合が多くNetで数多く対処要領が紹介されています。

  紹介されている対処要領で回復するだろうと思い色々トライしてみましたがどの処置を試しても電源が入ることはありません

  でした。(これらの処置で完治していればここで紹介する事はありません。)そこでPC等で良く使われる手法を試して電源起動が

  復活しましたので紹介です。至極簡単、PCであれば電源コネクターの抜き差しですが、今回はゲーム機ですからバッテリーの

  接続ケーブルの抜き差しをして電子回路内に溜まった静電気を放電して故障が復旧しました。  

・診察

  1.電源LED、PS LED等全てのLEDが消灯のままです。

  2.電源ボタンを短押したり(5秒以上)又は長押し(30秒)以上押しても電源が入らない。(Netの処置参考)

  3.充電コネクターの確認~実体顕微鏡で確認しましたが特に問題ないようです。~取り敢えず接点掃除

  4.充電ケーブルを差しても充電LEDは消灯のままです。(内臓電池(リチュームイオン電池)の端子電圧は4.0Vほぼ満タン状態です。)

  5.電池は4.0Vでしたが充電(3時間)してみました。(Netの処置参考)~LED消灯のままでした。  

・不良部品

  特にありませんでした。

・処置

  1.ゲーム機の分解

   裏蓋等7か所の取付ネジ取外し(赤〇) 写真2参照

   フレキケーブルの取外し1か所(ピンクの〇) 写真2参照(ラッチを起こしてロックを解除します。)

   保護緩衝部品の取外し(黄色の〇) 写真2参照

  2.内臓電池(リチュームイオン電池3.7V2100maH)コネクターの取外し(絶縁ヘラ等で上に持ちあげる。ラッチ無し) 写真4参照

  3.内臓電池コネクターの取付(指で軽く押し付けるとカチッと音がし接続が確認できる。) 写真4参照

・その他

  電源コネクターを外したことでゲーム機は初期状態に戻りますので再設定が必要になります。

         ゲーム機もPCもほとんどコンピューター制御です。長く使用していると静電気が電子回路に悪戯するのではないでしょうか。 

 

 

修理事例<ラジコンの修理(27MHz受信回路)紹介> 2022.09.02

・概要

  9月2日(金)当おもちゃ病院のY docからラジコンの修理の依頼を受けました。リモコンの送信は問題なく受信機側が全く

  反応しない。デコーダー(FMRX2BMS)の各端子電圧は特に問題ないようです。

  この手の配線図はググると多く出回っていますがほとんどがデコーダーの基本回路を忠実に製作されて非常に参考になります。

  多分超再生回路の不具合と目星を付けましたが案の定トランジスター不良でした。加えて予期せぬセラミックコンデンサーとの

  複合故障でした。おもちゃ修理依頼者にお返しの前日のため深夜作業となりましたが完治してギリギリセーフで良かった。 

・診察

  残念ながらオシロが出払っていて修理に必要な測定器はテスターと半導体チェッカーです。

  超再生回路のNPNトランジスター(型名は不明)の端子電圧はコレクター3.75V、ベースとエミッター共に0Vに張り付いていて

  全く機能していない。クエンチング回路のベースを診るとコイルを介してセラコンと抵抗が並列に付いて抵抗レンジで診ると

  680Ωベースが0Vになる原因にはならない。トランジスターの不良が考えられます。

・不良部品

  1.超再生回路のNPNトランジスター(型名は不明)~2SC945に交換(2SC1815でも良いと思います。)

  2.超再生回路のNPNトランジスターベースのセラコンが抵抗化(800Ω)?していました。~Netの回路を参考に4.7UFに交換

・処置

  1.手持ちで使えるチップ素子は2SC945と2SC1815しかないないので30Wと15Wの半田ごてを両手に不良トランジスターと

   思われるコレクターに15W、ベース/エミッターに30Wを当てて外した後に2SC945を付けました。

   (半導体チェッカーで測定するとダイオード表示でした。)

  2.取り付けた2SC945の端子電圧は変わらずコレクター3.75V、ベースとエミッター共に0Vに張り付いている。???

  3.2SC945を再度外して各端子電圧を確認したところ、コレクター3.75V、エミッター0V、ベース(コレクターから抵抗184、

   セラコンを介してGndとなっている。)が分圧された電圧になっている。(セラコン不良と判断)

  4.セラコンを4.7UFに交換してベース電圧を確認(3.75V)して分圧状態は解消しました。

  5.再度外した2SC945を取り付けて各端子電圧を確認しました。コレクター2.45V、ベース0.945V、エミッター0.45Vクエンチ

   ング回路としてそれなりの電圧が出ました。

  6.オシロでクエンチング回路の波形を観たいところですがオシロ不在で確認できずこれで良しとしました。   

・その他

  セラコンはくせ者、劣化すると変な挙動をする。

  ショート又はOpenになるのはフツーに観られますが抵抗化したのは初めてでした。セラコンは厄介な部品で回路内でショートを

  確認しても熱を加えて外すとショートが解消する(逆の場合も)場合があります。

 

修理事例<ラジコンの修理(後輪シャフト製作)紹介> 2022.08.11

・概要

  ラジコン(メーカー不明)の修理依頼がありました。ラジコンの機能については問題がなく右後輪の駆動用シャフトが欠落して

  付いていない。幸い左後輪のシャフトは健在でした。当該シャフトはプラ軸の端に2.0mmの鉄棒が固定されている

  新しくシャフトを作るしか修理する方法はないが、プラの両端に鉄棒をはめ込むのは具現化できるアイデアが全く浮かばない。

  取り敢えず試作として銅棒(Φ4.0mm)の両端に同種の銅棒(2.0mm)をはんだ付けする事で製作しました。

  実機に付けてみると大雑把な試作品でも全く問題なく付けられ、走らせてみてもスムースに回転してくれました。

  シャフトの取付部自体にかなり余裕がある事も上手くいった要因と思います。

・製作

  製作したシャフトの材料である銅棒(4.0mm)はジャンク品箱にあった物を流用しました。シャフトの両側に付ける銅棒(2.0mm)

  は屋内配線の電気工事に使うVAケーブル2.0mmを使いました。銅棒(4.0mm)の両端を両者の接触面を広くするためやすりで

  浅い溝を作りバーナーで予備ハンダをした後、銅棒(2.0mm)を半田付しました。簡単に作る事ができます。製作時間20分でした。    

・その他

  電子回路の修理に悩むことはありませんが今回のようなメカ部品の製作は得手ではありません。完治できてほッとしてます。

 

 

・修理事例<おもちゃ修理に必須となるリモコン検知器(IR,RF)の作製(例)紹介>2022.07.30

・概要

  2017年当たりから依頼によるリモコン検知器を作製しています。

  県外からの依頼を含め今回の依頼で作製総数が85個になりました。私が作製している検知器は機能的には赤外線、無線周波数帯

  の検知及びSPチェッカーを付けています。作製に当たっては依頼者に部品を手配して作製手順を書いて作製してもらう物と

  完動品の形でお渡しするものがあります。今回は福井県所在のおもちゃ病院からの完動品として2個の作製依頼を受けました。

  今回作製するリモコン検知器は「つつじヶ丘おもちゃ病院」から公開されているRF+IRチェッカー採用しました。公開された

  当初から私も使っていますが非常に使い勝手の良いものです。単3電池4個又は3個の電池BOXにコンパクトに収められるよう

  実体配線図を添付しています。SMDのCR部品等を半田付できる方は是非挑戦して頂きたいとお勧めします。

・作製要領(注意点)

  1.作製数 複数個作製する方が1個当たりの費用が安くできます。部品表を見たら理解できます。

  2.電池数 電池1個なら、3.2又は3.7Vリチュームイオン電池(14500)を使う。(電池BOX単三×3個用)

       電池2個なら、1.5Vアルカリ電池電池を使う。(電池BOX単三×4個用)

  3.電池BOXの加工 検知器制御/表示回路用に電池2個分のスペースが必要です。(加工の仕上がりは検知器の見栄えに影響します。)

  4.検知器制御/表示用基板の加工 単三×3個と単三×4個用の電池スペースが微妙に違います。

       指定の寸法を書いていますが、1/10以上の精度で切り出す必要があります。(制御回路作成後での修正は難しいです。)

  5.SMD部品のサイズ ユニバーサル基板の穴の間隔から「0603in/1608mm」サイズが位が作製し易いです。

            (部品サイズが大きい程、取付場所が狭隘になり半田付が難しくなります。)

  6.PICのファームウエア 「つつじヶ丘おもちゃ病院」ホームページからダウンロードするか、若しくはお問い合わせ下さい。

             PICの書込み支援もできます。(当該ファイルは、当ホームページにアップできませんでした。) 

・その他

  電池BOXの加工については寸法を明記していません。(ユニバーサル基板の加工で微妙に穴の位置が違ってきます。)

        参考先:RF+IRチェッカーの製作(http://tutujith.blog.fc2.com/blog-entry-244.html)

 

ダウンロード
リモコン検知器実体配線図
2022.07.31 RF+IR CHEKER配線図.pdf
PDFファイル 117.1 KB
ダウンロード
リモコン検知器部品表
2022.07.31 RF+IR CHEKER部品表.pdf
PDFファイル 104.5 KB

 

・修理事例<BANDAI DX特警手帳の修理紹介>2022.05.31

・概要

  5月29日(日)BANDAI DX特警手帳の修理依頼が離島から郵送で届きました。

  1990年頃テレビ朝日系で放映されていた特警ウインスペクターで使用されていたキャラクタアイテムのようです。 

  電池BOXが完全に発錆し電池端子が取れているとホームページのEMailで依頼を受けました。数年遊んでないとの事で電子回路

  まで錆が進んでいるようでは修理不能の可能性が高いので先ずは分解して錆の進み具合を診てもらいました。

  修理の結果として、錆は電池端子とプリント基板の配線までの進行で、電池端子の製作と配線の追加だけで軽傷の処置で

  完治しました。    

 ・診察

  電源にボタン電池LR44を3個を使用しています。マイコンの良否の判断のため簡易電源で動作を確認するとマイコンは

  活きていました。遊び方は事前にyoutube確認するとイマイチ不明でしたが、取説を送って貰ったので助かりました。

  1.電源周りの確認:電池マイナス端子の腐食及び脱落(形状は不明)、ボタン電池間の接続端子の錆(2個)

  2.マイコン周りの確認:端子及び基板の配線も錆が全くなく綺麗です。起動スイッチ3個の配線に錆が進んでいます。

  3.出力部品の確認:LED、圧電スピーカーに問題ありません。

 ・不良部品

  電池端子1:電池端子(マイナス)

  電池端子2:電池間の接続端子(2個)の錆

  基板の配線:錆が進み銅箔が欠如した部分

 ・処置

  電池端子1:電池端子(マイナス)の製作/リン青銅板で既存の形状が不明のため電池に合うように作り込みました。

  電池端子2:電池間の接続端子は発錆しているものの使えるため錆除去剤(塩と酢,1対1)で錆を除去し再使用しました。

  基板の配線:ポリエチレン線と導電テープで欠如部分を作りました。  

 ・その他

  分解された状態届いたので写真にある跳ね返りバネ2個の取付場所に迷いました。取説が参考になりパネルの開閉に使っていました。

  ほとんど参考になる修理紹介ではありませんが取扱説明書Netにはないのでコーピー版を張り付けます。

  

 

・修理事例<Joy Palette アンパンマンキッチンの修理紹介>2022.05.14

・概要

  5月14日(土)アンパンマンキッチンの修理の依頼を受けました。

  おもちゃが全く動かない症状で電池を新しく交換しても状況は変わらないというものです。 

  アンパンマンキッチンのおもちゃは何個か修理依頼がありますが、電池不良の除きほとんどがCOB(チップオンボード)の不良が多い

  ようです。今回も修理もCOB不良でPICによる代替え回路で対処しました。    

 ・診察

  診察は以下の手順でCOB不良と判断しました。(何れも機能・性能又は作動に問題のあるものはありませんでした。)

  1.電源周りの確認:電池及び電池BOX、電源スイッチ及びFUSE

  2.COB周りの確認:COBに電源電圧及びグランドの供給、コンロ、メロディ、蛇口の起動用スイッチ

  3.出力部品の確認:LED、スピーカー、コンロ、シンク用モーター

 ・不良部品

  COB不良

  代替え部品:PIC16F1705、W25Q32BV、2SC1815*2、抵抗*10

 ・処置

  「蚊蜻蛉おもちゃ病院」さんが公開されている物を一部変更して使用しました。

  変更点はPIC16F1705とメモリはW25Q32BVの組み合わせ、3V電源は電池BOXから直に取り、これによりLED回路はアノード

  コモンに変更しました。(既存のカソードコモンのままでも良い。)なお、既存の基板にあるコンロ、メロディのスイッチは

  基板をそのまま使用しました。  

 ・その他

  おもちゃの裏側には比較的大きなスペースがあり代替え回路は大きさを気にすることなく組み込めました。

  

ダウンロード
アンパンマンキッチンの代替え回路
2022.05.17 アンパンマンキッチン.PNG
PNGファイル 40.8 KB

●・修理事例<「ラジコン Kyoshyo Mad Style」の修理紹介>2022.04.12

 ・概要

  3月23日近隣のおもちゃ病院の支援でラジコン修理の依頼を受けました。写真を掲載していますが京商の爆走ラジコンで28Km/h高速 

  走行できるものです。依頼内容は遊んでる最中に壁に激突せてそれ以降、ステアリングは効くが前後進できなくなったようです。

  修理結果としてモータードライバー破損及び受信機のデコーダー不良から送受信機及びモータードライバーを新たに作製しました。    

 ・診察

  故障状況の聞き取りからモータードライバーを構成する4個のMOSFET(ID30A×2、IP60N03L×2)の内Nチャンネル(IP60N03L)2個の

  破損を目視で確認できました。筐体の破損は良く見られますがモータードライバーの部品の破損は珍しいです。

  故障探求している中で受信機のデコーダー出力(後進)の値が他に比較して極端に低く(1.8V)不安定であることが判明しました。

 ・不良部品

  60N03L×2個、デコーダーは型名不明(エンコーダー及びデコーダー共に意図的に削ってあり判読できません。)

 ・処置

  送受信システムはESC制御の2.4GHzに換装しました。

        リモコンにはF/B,L/R用の可変抵抗5KΩ(写真参照 下段右)を2個使っています。換装用のファームウエアの可変抵抗10KΩに対応させる

  ために調整しました。

  モータードライバーについてはPchのID30Aが入手できず既存のドライバーの修理は断念しました。

        使用されているブラシモーターは突入電流を考慮すると10A位になりそうです。試験的にFDS4935A(Pch)とUPA2753GR(Nch)の

  ペアで組んで診みたら予想通りオフロードで敢え無く炎上してしまった。手持ちのMTP483513(Pch)とSK103021(Nch)のペアで

  組んで診ました。こちらはIDに余裕がありオフロードでも問題なく爆走してくれました。但しMOSの形状が不一致のためイビツな

  回路形状となりラジコン本体に収めるのに四苦八苦、写真をアップしても参考にはならないと割愛しました。部品探しにも工夫が

  必要です。L/Rのモータードライバーは既存のものを使用しました。   

 ・その他

  今回入院したラジコンのように爆走タイプのものが出回っています。中には60Km/hで走るものもあります。ブラシレスモーター

  を使っているようでモータードライバーを見てみたいものです。

  Kyoshyo Mad Styleの仕様

  使用電池:本体Li-ion6.4V 500mAh 送信機 単3アルカリ電池4本

  使用周波数:2.4GHz 送信機:2CH/ESC制御

  充電時間:約70分 走行時間:Max28Km/h 約7分

  

●・修理事例<「ドローン 6A is Gyro F181G」の修理紹介>2022.01.19

 ・概要

  1月の定期開院でドローン2台の修理依頼がありました(修理を受ける可否についての意見があり、「その他」の項に載せています。)

  型式が2台共に6A IS GYROです。動き出すと左又は右後ろに傾いて飛ばす事が出来ないようです。飛行中に建物にぶつけた後から

  飛ばなくなったとの事です。

  当おもちゃ病院に依頼のあるドローンは今まで200g以下の極小トイドローンのみです。また修理に当たっては電子回路を故障分離

  しても交換部品が手に入らない。修理ができるのは部品が容易に入手できるモーター、ピニオンまたブレードの取付不良

  (回転方向を無視した取付で意外と多い故障)です。それ以外は修理できない事を理解して頂いた上で修理する事にしました。 

  治療診断の結果は後部左右2個のモーターに付いているモーター・ピニオンギャ(9T)の滑りでした。    

 ・診察

  依頼のドローンは大きいためその他のおもちゃと同じように分解に気遣いの必要がないため修理し易いようです。

  1台目の症状を観るため飛行前のペアリングを実施、上昇させようと左ステックを前に倒すと依頼内容の通り左後ろに激しく

  後退し制御不能です。

  2台目は上昇させようと左ステックを前に倒すと右後ろに激しく後退し制御不能です。

  考えられる故障部分は、ブレード、モーター、ギャ、若しくはピニオンです。

 ・不良部品等

  分解につては意外な場所に隠しネジがあります。添付写真を参照して下さい。

  ピニオンギャ 9T軸径1mm×4個(2台分)

 ・処置

  処理の簡単な物から

  ブレードの交換~解消せず

  ブレード取付シャフトの交換(ギャを含む。)~解消せず

  ピニオンの交換で故障は解消しました。

  (低回転では前方2個のブレード回転とほとんど同じでした。(高速では不明) モーターにピニオンが付いた状態では手で

   引き抜くと高速回転では明らかに滑るだろうなと感触でした。)

  分解方法(添付写真のコメントを見て下さい。)

  1.ブレード保護ガイドを外す。(ツマミを押してガイドを上げる) 2.電池を外す。(ガイドを押して引く)

  3.機体を裏返してモーターBOXのキャップを外す。

  4.スタンド(2個)及び電池、アーム、モーター取付BOX 計7個ネジを外す。5.モーター取付BOXをヘラ等で割りながら外す。  

 ・その他

  当院のYドクターから当該ドローンは法律で規制されているもので修理は断った方が良いとの意見がありしばし検討。

  なるほど当該ドローンは航空法から除外される200g(200g未満でも別途許可許可規制はある。)をはるかに超えています。

  形状も300×300大きい。しかし修理に関する規制はないと思っています。完治後に屋外で飛行試験を実施する必要もない

  ので修理を受ける事にしました。

  この件については当院でもドローン関する法律の勉強会をする実施する必要があるようです。

 

●修理事例<オルゴール 噴水 釣りの修理紹介>2021.11.14

 ・概要

  近隣のおもちゃ病院で興味の沸くおもちゃの修理に出会いましたので紹介します。 

  おもちゃは中華製で名前がカタカナで「オルゴール フンスイ ツリ」と書いてあります。動きは単純で電源SWを入れると

  メロディが流れアヒル(らしき)の足元から水が出てくる。また音感センサーで反応し30秒間音楽と水が出てくるものです。

  故障は水が出てこないとの事でした。おもちゃの底にネジ3本で留まっている金属の蓋がある多分ここに電子回路が入れて

  あるようです。(電子回路単純だろう) 

        興味が湧いたのはおもちゃ全体が石を細かくしたものを積み重ねてできている。

  これはどうやって分解できるのだろうと言うものである。ドクターが寄って侃々諤々色んなアイデアが出ました。

  石の接着材は完全に固体化し石と一体になっている。結局2~3日は遊べるだろうと私が持帰りました。

  結果は意外と簡単でした。

  剥がし材(薬剤)を色々使っての接着剤剥がしは、表面を剥がす程度で全く歯が立ちません。・・・内科的治療は失敗

  1.5日ジタバタ試行錯誤して

  最後の手段と思い石、ブロック等切断するディス切断器(刃の厚さ1mm)で接着面と思われる部分を切って観ました。

  「案ずる産むはやすし」の通り接着面は豆腐を切ってる感じで容易く切る事が出来ました。・・・・外科的治療は大成功

  約50mm横に切りマイナスドライバーを入れてたら「バキッ」と音がして接着面が割れて分解できました。(写真3番目右)

  おもちゃの修理でディス切断器を使うのは初めて別趣味の金属加工の道具が役に立ちました。

 ・診察

  裏側にある電子回路は異状ありません。電子回路からモーター用の2本の線が真上に立ち上がっており電源SW又は圧電センサー

  で起動すると約3Vが出ています。(写真5番目)ここからアヒルとの間に噴水用のポンプがあるようです。(写真4番目)

 ・不良部品等

  水中ポンプの固着(写真下段左)

 ・処置

  水中ポンプの交換 (給水と出口が同軸にある) 

 ・その他

  このおもちゃの裏蓋はおもちゃの材質が固いセメントにも関わらず木ネジで止めてありました。ネジ先に接着剤を付けて止めたのか

  ネジを外すのに手間取りました。おもちゃの修理ではありませんが、整備性を良くするためにビス止めできるように変更しました。

  建築で製品を壁等に固定するために使う「カールプラグ」を使用しました。

  コンクリート・ドリルでカールプラグが入る穴を作るだけの作業ですがスマートにネジ穴を作る事ができました。(最後の写真)

  カールプラグは鉛製で中央の空洞部にネジを回しながら入れると部材とプラグ、ネジが密着しネジが外れなくなるものです。

 

・修理事例<ラジコン2.4GHz換装例の紹介>2021.11.14

・概要 

  他おもちゃ病院のKドクターから「27MHzから2.4GHz換装」の依頼を受けました。

  最近ラジコンの換装はこの2~3年ほとんどしていません。というより私の周囲からラジコンの修理依頼が見なくなりました。

  換装方法を検討した結果、リモコン内部は起動はタクトSWでEncoderも8Pin残りはSMDのCR類極端に少ないためかなり狭い。

  以前作製したRFモジュールとPICを抱き合わせる方法としました。(写真2段目最右)これだとRFモジュールのスペース

  (12mm×18mm)で十分です。本体の方はDecoder & Motor Driver(MX1608RX2)であり換装するには新たにMotor Driverを付加する

  必要があります。Motor DriverにはTC118Sを使う事にしました。

  RFモジュールとPICの配線は送受信共に同じであり抱き合わせた物を2個作くればいい事になりました。(配線図を参照して下さい。)

 ・基板から撤去した部品等

  ◎ リモコン

   タクトSW及びLED回路を除く全て

  ◎ 本体

   電源周りのコンデンサーを除く全て

 ・使用した主要部品等

  RFモジュール:nRF24L01(初期版)SMD*2 

  PIC:16F1503-I/ST SMD*2 

  Motor Driver:TC118S*2

 ・作業と結果

  元基盤をそのまま使ったため配線は全て空中配線です。また突起等さけながら部品を配置し配線しますので出来上がりは見た目

  が悪くお粗末になりました。

  RFモジュールはnRF24L01(初期版)使っています。電源改良版を使うと50m位まで伸びますが遊べる範囲10m程度は確保できます

  のでこれで十分と思います。(入手した頃は100個で数百円だったと思いますが今ではおもちゃに使えない位高価になっています。)  

 

ダウンロード
27MHzから2.4GHzへの換装配線図
RF Module(nRF24L01)とPIC(16F1503)を背中合わせに接着し小さくスペースの取れないリモコンでも搭載できるように工夫しました。写真ではRF Moduleしか見えませんが裏側にPICを張り付けて配線しています。
2018.06.16 2.4GHzへの換装(SMD Integrated ver
PNGファイル 83.7 KB

●修理事例<あんぱんまん わくわくクレーンゲームの修理紹介>2021.11.07

 ・概要 

  他おもちゃ病院のHドクターから「あんぱんまん わくわくクレーンゲーム」の修理依頼を受けた。クレーンの前後操作の不良で

  修理は完了したが、修理完了後の作動確認で、上下移動クレーンが最上部の位置に着いてからクレーンがホームポジションに

  帰らない。という症状でした。

  治療の結果は以下の通り2か所のピニオンギャと修理の過程で誤配線されたのが1か所ありました。

  前後動作用のモーターピニオンの割れ

  左右動作用のモーターピニオンの割れ

  操作パネルの前後操作用LEDの正負が逆接続(操作はできるがLEDが点かない。)

 ・診察

  「クレーンがホームポジションに帰らない。」理由は歯車の固着と判断しおもちゃの制御部のコネクターの前後用モーター線(白黒)

  に4.5Vを加えて(正負を入れ替え前後させる。)回転させた後で接続を復旧し通常の操作でホームポジションに帰るようになり

  不具合は解消しました。その後数回動作確認をすると、前後動作で止まる事がある。動きそうで動かない。等が見られたためメカ部

  を分解し確認する事にしました。なお、前後の操作で左右操作のボタンは点灯するが前後の操作ボタンが点灯しないのに気付き

  ました。 

 ・不良部品等

  前後動作用のモーターピニオン 8T(写真下段の右参照) 50円

  左右動作用のモーターピニオン 8T(分解時に発見ものです。写真下段の右参照) 50円

 ・処置

  前後動作用のモーターピニオン交換

  クレーゲームのメカ部は3段の階層になっていますが、上段部に前後動作用リミットスイッチがあります。中段に上下クレーの

  モーター、チエーン、ギャがあります。最下段に前後及び左右移動用のモーター、ギャの配置となっています。不具合と考える

  所はこの最下部で白黒線が接続してあるモーターが前後移動用です(写真 朱色丸)。ピニオンギャを確認すると割れていましたので

  交換しました。

  左右動作用のモーターピニオン交換

  開けたついでに左右移動用(写真 黄色丸)。も確認すると割れていたので交換しました。左右移動に問題は無かった

  のですが予防修理として交換しました。

  操作パネルの前後操作用LED

  操作用のボタン(LED組み込み)の正負の配線を元に戻しました。

 ・追記(写真下段の最右参照)

  ホームポジションに帰る(クレーンを巻き上げ⇛手前(前後移動)に移動⇛左(左右移動)に移動⇛完了)時に左(左右移動)に移動できず

  モーター回ったまま動かない。

  修理完了の試験(遊んでみた)で5回に1回の割合でクラッチが滑ってホームポジションに帰れない。左右移動用モーターは回転し

  丸い歯車は廻っている。メカ部を軽く叩いて背中を押してやると動き出す。

  (多分トルクリミッター用のコイルバネのへたりか?と思いつつ)

  処置としてコイルバネの外側にグランド用配線に使う錫メッキ線(Φ0.5mm)を1回巻きトルク調整してやると不具合は解消しました。

 ・その他

  クレーンゲームの故障のほとんどがメカ部の故障となりますが、メカ部を分解するとなると出先では実施するには中々踏ん切りが

  つきません。細かい部品の組み合わせですからやはりじっくり構えてやるべきでしょう。

 

●修理事例<くすぐりエルモの複合故障の修理>2021.10.28

 ・概要 

  おもちゃが動かなくなり数か月遊ばなかったもの、「くすぐりエルモ」初期仕様のようです。修理の受付時に両足裏にある2つある

  電池BOX内の端子は腐食がひどい状態、「重症で入院です。」と診断しました。

  治療は以下の通り4か所で修理又は交換となりました。

  電池端子全部の交換及び修理

  電池のグランド線を新しいものに交換

  ピニオンギャの交換

  姿勢位置センサー(仮称で正規名称は不明)の修理

 ・診察

  先ず電池BOX内の電池端子の腐食は全端子に及んでいました。COBまで伝染していなければの不安どおりグランド線はCOB基板

  まで腐食が進んでいました。次に動きがおかしい、お辞儀した状態で止まる。寝そべったままで止まる。時々ギヤの摩擦音がする。

  動作途中で止まる及びギャの摩擦音は2個あるモーターの大きい方(前後に曲げる動作)のピニオンギヤにヒビは入っていました。

  また寝そべったまま止まるのは姿勢位置センサーの接点不良でした。

 

 ・不良部品等

  電池端子腐食

  電池グランド線の腐食

  ピニオンギヤ(8T φ6mm W10mm)のヒビ割れ

  姿勢位置センサーの接点不良(金属ボールと端子間)

 ・処置

  「くすぐりエルモ」の分解方法は特に難しい部分はありません。Netでも数多く紹介されておりここでは割愛しました。

  電池端子腐食:交換と修理しました。

  電池グランド線の腐食:電池端子からCOB基板の間を新しい線に交換しました。

  姿勢位置センサーの接点不良:センサーの上部に蓋がついています。蓋を取り接点復活剤を塗布しました。(写真下段2枚)

  ピニオンギヤ:おもちゃ病院協会の無料配布(要申請)を使用しました。(写真上段2枚 薄緑の部分)

  ピニオンギヤの修理方法(新しいギャが入手できない場合に有効)

  (既存のピニオンギャは長さが10mmと長くギヤの伝達部分としては上半分だけ使っています。

  ギャの修理方法としてギヤを針金でくくり割れを閉じる方法です。くくる部分(モーターに近い部分)をやすりで削り

  細線のステンレスワイヤーで締め付けると使用に耐える事を確認できました。

  ここでは新しいピニオンギャが入手できる事、加えて予防修理の観点から新しいギヤと交換しました。

  ・・・ギヤの刃部分をやすりで削る要領:ギヤをモーターに取り付け回転した状態でやすりを接触させれば簡単に削れます。)

 ・その他

  「くすぐりエルモ」の修理は時々ありますが、4か所の故障個所を抱えた依頼は初めてです。

  ほとんどの故障個所がメカ部分、電気部分としても電池端子の腐食でCOB不良の個体にはお目にかかっていません。

  そうした意味から比較的修理しやすく完治率の高いおもちゃのようです。  

  

●修理事例<キューピー人形めざまし時計修理(失敗)例>2021.10.16

 ・概要 

  「キューピー人形めざまし時計」なるかなり年季の入ったおもちゃの修理依頼を受けました。

  当該おもちゃはボタン操作(On/Off)で人形が両手を振る。この機能とは連動していないめざまし時計の機能がありセットする事に

  より各種の音声が出るよう(依頼者談)である。

  依頼時の故障内容は

        〇めざまし時計は表示するがセットボタン(3個中2個)が反応しない。

  〇デモボタンを押すとキューピー人形が手を振る。(本来は手を時計設定の音声が流れる。)

  紹介する理由は、分解の仕方で必ず時計機能を必ず失うため、修理時に同じ轍を踏んで貰いたくないためのものです。

  結果としておもちゃの故障部分の傷口を広げとLCDの時計表示を完全に使えなく(Blackout)してしまいました。 

 ・診察  

  故障の原因としてめざまし時計のセットボタン3個の接触不良として推察し分解に掛かりました。

  添付写真は左上から右へ分解の順序です。おもちゃの裏ブタのネジ4本を外すと2番目になります。3番目では赤色と黄色の丸付き

  ネジが表示していますが、赤色ネジ2本(あと2本あります。5番目の写真)は絶対に外さないで下さい。

  このネジはCOB基板とLCD基板を繋ぐフレキシブルケーブル(以下フレキと言います。)の唯一抑え用???のネジです。

  (フレキ接着面(接続部)を抑えていません。(設計通りか不明)/通常の抑えネジは必ず接続面を密着させるために抑えています。 

 ・不良部品等

  LCDとCob基板を繋ぐ接着面の接着剤劣化と接着面抑えのテープ付け忘れ?(COB基板のフレキは接着部をテープで固定しています。)

  接着面(写真6,7)は白くしてますがこれは通電復帰を試みて導電塗料を塗っての色ですが、分解時は設着面の黒いカーボンが完全に

  剥がれて無く(端子欠落状態)なっていました。

 ・教訓

  このおもちゃの分解に当たってはフレキが劣化で切れそうでもLCD部のネジ(4本)には手を付けない。(写真5 朱丸4個)

  時計部のセットボタン(3個)を診る場合は黄色のネジ(写真3の4個)のみとする。4個の内2個はフレキに隠れて見えにくいです。 

 ・その他

  フレキ接着面の回復を図るために接着する両者に導電塗料(テクノペン)を塗布して抑えてみました。接着部に接着剤を塗布する。

  接着部が狭隘でテープを張る隙間がありません。等々ジタバタしてみましたが結局良好な結果みないまま現状のままお返しする

  事になりました。先達のドクターで知恵をお持ちの方がであればご教授願えれば幸いです。

  Netを検索するとLCDの時計表示しない「キューピー人形めざまし時計」が数件でています。

  今回と同様の作り込みであれば恐らくフレキ接続面の剥がれと思います。

 

●修理事例<ラジコンのリモコンステックを100均のレジン材料で製作>2021.08.09

 ・概要 

  リモコンのF/Bステックでは正常に動作するが、L/Rステックでの操作はステックが完全に破損して操作できない。

  二つのステックの形状は同じであり、相互に交換可能なものです。破損したステックに代わるものを作製した事例です。

 ・診察

  ステックが小さく複雑な形状をしている。破損部分を接着して修理したとしても強度的に耐えられないと判断しましました。 

  UVレジンは強度的に問題ないと思っていましたが、リモコンステック操作時にタクトスイッチを押す構造になっている。

  不安を持ちながら色々考えた末、取り敢えず考えるよりUVレジンで造って診ることにしました。  

 ・不良部品等

  リモコンL/R操作用ステック

 ・製作に使った材料(100均の材料)

  お湯丸君(110円×6個)/4個で足りた、皿×1(お湯丸の安定用)、UVレジン(330円×1)、丸棒(位置決め用)、爪楊枝(空気抜き)

  カッター(バリ取り)、UVライト(手持ち品)

 ・作製方法

  ①お湯丸君を80℃以上のお湯で温め、皿に入れて良品のステックを押し付けて型とり。(2番目の写真)

   下側(青)に部品を約半分の深さに押し付ける。上下の位置決めのための穴を4か所程度丸棒で付ける。

   次に下側(青)のお湯丸が冷えて固くなったら、柔らかくした上側(紫)を両手を合掌した形で押し付ける。

  ②上下(青と紫)のお湯丸が冷えて固くなったら、レジンを両者の穴に丁寧に入れる(10/10位まで)。細い穴には爪楊枝で空気を

   追い出しながら入れる。UVライトで両者を硬化させる(硬化させると少しやせるのでレジンを追加する)。仕上がり9/10位

  ③両者にレジンを追加(穴一杯まで)する。ここではレジンライト当てず両者を穴の位置を確認しながら素早く合わせ押し付ける。

  ④両者をしっかり押し付けた後、UVライトで約10分間(ライトの出力で時間は変わる)照射する。晴天なら30分程度日に当てる。

  ➄後はできたステックのバリをカッターで取りスイッチ位置に合うように修正すれば終わりです。

 ・その他

  強度は全く問題なくスイッチとしての機能/性能を満足しました。

  細い穴にレジンが入らず空洞が出来たようで、スイッチの先端が欠けたりしました。3回目でようやくできたのが写真です。   

 

●修理事例<音楽おもちゃ『おそらでコンサート』及び ラジコン『FJ Cruiser』のX'tal(発信器)不良 の修理>2021.07.30

 ・概要 

  遊び方が全く違うおもちゃですが故障個所が同じ機能を持つ部品(X’tal発信器)だったので一緒に揚げます。       

 1件目『おそらでコンサート』

 ・診察

  購入して2か月電池を交換しても動かない(依頼者)との不具合での来院、試験用電池では正常に作動した。(原因は不良電池の混合) 

  しかし、動きが変、音が出たり出なかったりCOBへの電源、SP、駆動用SW何れもOK。部品数は少ない。何気なくX'talを触ると

  音が飛ぶ、音が出ない、拡大顕微鏡で基板を観るとX’tal端子と基板の間に輪切れらしき黒い線が見られた。(要修理)

 ・不良部品等

  X'tal発信器の半田付不良

 ・処置

  X'tal発信器の半田リフロー

 2件目『FJ Cruiser』

 ・診察

  電波検知器でリモコン信号を診る。(本体とリモコンの故障分離)リモコンから信号が出ていない。(写真中段2枚目)

  ・・・・取り敢えずリモコン不良と判断 デコーダー(RX2C)の電源、FBLRの各SW、X'tal(27.145MHz)等の各部電圧を診ると

  特に問題は無いようである。しかし、オシロでX'tal端子を診ると全く発信していない。(要交換)

 ・不良部品等

  X’tal(27.145MHz)発信器の不良

 ・処置

  X’tal(27.145MHz)発信器の交換。リモコンが正常となった(写真中段3枚目)。

 ・その他

  X’tal不具合はほとんどまれにある。おもちゃ病院を始めた頃はデスクリート部品で送受信機を作っていたのが幸いした。  

  27M、40M帯のX'talの殆どを持っているため保管部品で対処できた。    

 

●修理事例<任天堂 3DSLL充電コネクター の交換>2021.07.04

 ・概要 

  ゲーム機の充電ができない症状で、3DSLL本体とAC/DCアダプター2個持ち込み修理依頼された。       

 ・診察

  ゲーム機は本体の充電電池を使いきって電源スイッチを入れても何も反応しない。電源供給用の充電コネクターに電源アダプター

  を繋ぐとグラグラして明らかに充電コネクターが基板から浮いている様子。(写真中央 要交換)

  電源アダプターは1個はDC約5V出ているが、もう1個は0Vゲーム機に繋ぐプラグ付近を触るとDC5Vが出たりでなかったり。(ゲー

  ブルが断線しているようである。(要修理)

 ・不良部品

  3DS充電コネクター(写真左)  ストック部品(Amason 2EA/300円 2017年購入)と交換

  部品調査をしてみると、amazon3DS充電コネクタ(改良版?) 1個/600円になっている。

 ・処置

  ゲーム機本体

  充電コネクターの入力端子正負端子の両方が途中で断線、加えて基板固定用のランドがめくれてコネクター全体が宙に浮いている。

  充電コネクターの交換し基板とコネクター全体をホットメルトで固定しました。

  AC/DCアダプター(割愛)    

 ・<その他>   

  充電コネクター(併せて取付基板)の破損は3DSに限らず非常に多い。

  (原因はデームをしながら充電するためゲームに夢中になりゲーム機を左右上下に振る…壊れるのは当然と思う。)

 

●修理事例<アンパンマンカラーキッズタブレットDXの修理>2021.06.27

 ・概要 知育玩具で文字、数字、音楽の学習おもちゃです。操作はLCD画面のタッチ画面で行い、選択する項目を指又は専用のスティック

     で選んで遊ぶ事ができる。不具合はこのタッチパネルが反応しないものです。

     修理の結果としては現時点では修理できないとしました。  

 ・診察

  電源投入後の初期画面(スタートボタンが反応しないため。)から先に進めない。「シートきりかえ」、「音声(おおきく、小さく)」は

  反応する。ただし、別なシート差すとシート選択画面に進みタッチパネルが反応する。しかしタッチ項目が選択と一致しない

  (誤動作?)(…タッチパネルは問題なし。処理回路の不具合?では) 分解してパネルを診るとLCD表面にタッチパネルが張り付いている。

  おそらく4線式の抵抗膜を利用した物と考え電源SW OFFとし、4線の上下と左右の出力をテスターで測定した。タッチしない時

  上下、左右共に73KΩ、タッチしながらタッチ場所をずらすと73KΩ~1KΩの間で変化する。‥‥ここでタッチパネルは異状なしと判断。

  両者の出力は8050/コレクタと8550/コレクタにそれぞれ繋いでSMD/EU0040A(正体不明?)に入っている。異状と思わるのは上下の8550エミッタ

  3.27V、左右出力の8550エミッタ0Vである。写真右端(Tr8050,8550異状なし。)

 ・推定不良部品

  WFP 64Pin/EU0040A(写真右端) Netで探すが何処にもない。

 ・処置

  おもちゃの依頼主には事情を説明、現時点では修理できませんとしました。

  依頼主の好意で当該おもちゃは部品取りとして頂いたため、以後類似おもちゃのレシピエントが見つかるまで保管する事と

  しました。またはNeT等でEU0040Aが見つかれば修理・交換します。

  ・<その他>

  同業者のおもちゃ病院へ <更新>

        ・他おもちゃ病院からの要望でお譲りしました。(Key Board) 2021.12.17

  ・他おもちゃ病院からの要望でお譲りしました。(液晶パネル&電子回路) 2022.03.23

  

●修理事例<「音が出る地図パズル おはなし日本列島」の修理>2021.06.24

 ・概要 着脱可能なカセットとタッチ・ペンを組み合わせて、地図上の都道府県名を音声で知る、文字・言葉を学習をする

     おもちゃです。故障の原因はスピーカーでした。  

 ・診察

 ・電源スイッチONで全く反応しません。電池良好、電源スイッチ良好、タッチ・ペンは赤外線が見れる、スピーカーの不良です。

 ・不良部品

  スピーカーは最深部に取り付けてあり、固定用の白いカバー(写真4枚目)が取れない(3本のネジに加えて過剰な程の接着剤で頑丈に

  固定してある。)割れそうなカバーにストレスを感じながら格闘すること15分漸く外れた。次の問題は32Ω、径が40㎜併せて

  極薄の5㎜ 部品探しが大変そう。

  aliexpressほとんど8Ω版、目当ての仕様品は数件、それも2個で約1K円‥‥aliexpressは、最近送料が付くようになり単価も高い。

  灯台元暗し、amazonにありました32Ωのスピーカーで検索10ページ近く先にありました。

 ・処置

  スピーカー交換(32Ω/φ40mm/D5mm)(amazon 931円/4個 @≒250 送料なし)

 ・<その他>

  8Ωと32Ωスピーカーの違い。

  インピーダンスが4倍違う。インピーダンスが4倍も違うと流れる電流も1/4倍になる。電流を極力減らし消費電力を抑えているのか。

  8Ωのスピーカーで交換しても音は出るだろうが駆動回路に大きな電流が流れ破損の恐れがある。仕様通りの部品交換としました。

 

●修理事例<子供用乗用自動車のバッテリー交換>2021.05.15

 ・概要

  特に目新しい修理、故障探求の難しいではないですが、子供用乗用自動車(以下、自動車と言います。)をおもちゃドクターの

  初級者が修理する際参考になればと思い掲載しました。  

 ・診察

 ・電源スイッチONでも全く反応しません。バッテリーを確認します。(自動車のほとんどが座席の下(写真参照)にバッテリー

  及び電気回路のモジュールを搭載しています。)

  バッテリー端子(注1)の正負を外し簡易電源(6V10A出せる物)で確認すると自動車の機能/性能が正常に作動しました。

  不具合の傾向としては、不具合の70%がバッテリー、次に前進/後進(C接点2回路)切替スイッチ、電源スイッチに続きます。

  この自動車には切替スイッチがありませんでした。今回も第1位のバッテリー(6V×2個)で端子電圧が0Vでした。

 ・不良部品

  6V4.5Ahの完全放電でした。(端子電圧が0V)

 ・処置

  バッテリーの交換(秋月電子通商WP4.5-6 700円/送料500円、Amazon1,200円/送料0円)

 ・<注1>

  バッテリー端子はファストン端子(F1)でプラグ内部にロックが付いています。外し方は添付写真を参照して下さい。

  先の尖った千枚通し等を軽く入れると容易に外せます。

  プラグを外す際、プラグを横に振ったりペンチ等で無理をするとプラグだけでなくバッテリー端子を破損する恐れがあります。

 ・その他

  自動車の修理は、我がおもちゃ病院で担当ドクターが決まらない数少ないおもちゃです。理由は単純、入院ともなれば大きな図体

  を車に乗せずらい、持帰っても置き場に困るからでしょう。

  私が支援をしている近隣のおもちゃ病院では以下の方法で極力入院させないないようにしています。これに伴い自動車の車体、

  足回りの破損を除きほとんどを依頼当日に完治させお返ししています。

  ◎ 必要と思われる部品をストックする。(・6V鉛バッテリー・前進/後進(C接点2回路)切替スイッチ・電源スイッチ)

  ◎ 依頼を受けたら空いてるドクターが即故障探求を実施する。

  ◎ 完治するまで依頼者に待って貰うか、依頼当日中に取りに来てもらう。

 ・参考

  前進/後進(C接点2回路)切替スイッチ/amazonロッカースイッチ 5EA 1,099円

  電源スイッチ/amazonロッカースイッチ 5EA 966円

  電源スイッチ電流保護(添付参照)/電流容量の小さいスイッチに置き換えが可能です。

 

 ・依頼者による修理作業 2021.06.05(おもちゃ病院開院日)

  初めての試みですが、修理(電池交換)を依頼者に実施して頂いた。

  依頼者(ご主人)に実施してもらったが、10分程で交換作業は終わった。作業を見ていた奥様と子供が驚いていましたが

  お父さんのカブが上がったようです。

  ◎電池交換作業はプラス・ドライバーと先の尖った(釘等)の二つがあれば簡単に交換できる。

  ◎修理のために大きなおもちゃを持ち込まないで済む。

  ◎交換用の電池はAmason、秋月通販等のNet通販で購入できる。

 

ダウンロード
電源スイッチ保護回路
この保護回路は、自動車に使っている電源スイッチの電流容量が小さいため、自動車を起動する際直流モーターの突入電流に耐えられずスイッチが破損する不具合事例が多いです。スイッチに掛かる電流をMOSFETに代行させスイッチの電流容量を軽減するものです。
2021.05.25 おもちゃj乗用自動車電源保護回路.jpg
JPEGファイル 86.8 KB

●修理事例<組立不明のプラレール>2021.04.20

 ・概要

   Yドクター分解したプラレールの組み立てを依頼された。

  修理の途中にギヤBOX内の部品が弾けて収拾がつかなくなったとの事

 ・組み立て

  闇雲に組み立てを試行しても時間ばかり過ぎると思い、神頼みのyoutubeを参考に探すと似たような物はあった。

  これで苦闘する事30分。全体の70%の部品配置が解明できた。しかし上部ギヤに隠れた下部のギャがイマイチわからない。

  特に写真の赤矢印にあるコイルばねの取付位置が不明。色々試行して矢印の位置で落ち着いた。(約1時間)

 ・解析

  このプラレールは前進1段であるが、ギヤの形状から前進2段のプラレールと部品を共有していることが判明した。

  (後部にあるピンクギャの一部はこのプラレールでは使われていない。「これがわかるまで余計に時間がかかった。」

  前進2段のプラレールではスイッチ兼用の変速器でこのギヤの歯車を切り替えている。)

 ・所見

  部品数の多いおもちゃを分解する際、タブレット等で写真を撮りながら進めるが得てして肝心の所を撮ってない場合が

  多々ある。おもちゃの修理にはカメラと絵を描く筆記の併用をしているが今回の件を他山の石としたい。

  

●修理事例<ラジコンハンドル(SS8050の怪)の修理紹介>2021.04.12

 修理の詳細は、添付ファイルのSS8050の怪、ラジコン信号解析を観て下さい。

 ・概要 ハンドル付きリモコンカー(その1)SS8050の怪-

  正式な名称は不明ですが、写真のようなリモコンのおもちゃです。故障個所は、車側のリモコン受信回路部でデコーダの

  COBに供給する電源回路でした。修理するにあたり、悩ましい体験をしたので、共有したいと思います。

 ・診察

  専用のデコーダとしてCOBが搭載されていて、出力ポートとして左右前後のモータ駆動信号、ライト、スピーカがあり、

  入力ポートとしてCH選択SW、超再生受信回路から、AMP経由の受信信号があり、それらを除く2本がV+V-になっている。  

  コントローラからの信号は、AMPの出力で観測されるが、どの出力にも変化はない。電源の電圧は約1.2V程度で、電池BOX

  の出力6Vを降圧して給電していると思われるが、十分な電圧がかかっていないようだ。

 ・解析

  基板のパターン、搭載デバイスから、TrSS8050と刻印)とダイオード(無名)、CRで構成されているので、単純な

  ツェナーダイオードによる定電圧電源回路(下図)だと想定して進めたが、基板のパターンがセンターベースのTrとなって

  いた。SS8050はセンターコレクタのはず。我孫子おもちゃ病院様HPで、資料集の中の「おもちゃによく使われる海外

  トランジスタについて」を読ませていただいても、TO-928050にはセンターコレクタは無く、また写真にあるように、

  SS8050とフルで刻印されている8050はないような。とりあえず基板から外し、チェッカーで調べると、故障デバイスとの

  判定なので、決着つかず。モータ駆動のHブリッジを見るとSSなしの8050との刻印なので、このTrだけが違う生まれのよう。

  じゃあ足の配置が違うのかと、これは悩まないことにして、新しい8050の足をクロスさせて取付けた。でも電圧は1.2V

  まま。結局このツェナーと思しきダイオードも故障デバイスとのチェッカーの判定。ツェナーを交換するとして、はて

  COBは何ボルト給電なのだろうか。受信信号AMPの供給電圧は別の回路で3.3Vを供給しているようで、これと共通電源では 

  ないので、4Vから5Vの間にあると想定された。手持ちの部品箱に3.9Vツェナーがあったので交換してみた結果・・・胸をな

  でおろしました。

 ・不良部品

  SS8050、ツェナーダイオード

 ・処置

  SS8050、ツェナーダイオードの交換

ダウンロード
SS8050の怪.pdf
PDFファイル 209.2 KB
ダウンロード
ラジコン信号解析.pdf
PDFファイル 411.3 KB

●修理事例<ディズニー英語学習機 PLAYMATEの紹介>2021.04.01

 ・概要

  機能スイッチを「先生」の位置及び「先生と生徒」の位置にしておいて、

   英語が記録されたカードを差し込みとローラーは廻ろうとするが止まる。

   カードを手で押して通すが記録されているはずの音声は全くでない。

   「マイク」位置で録音し「先生と生徒」の位置で再生しても音声は全くでない。

 ・診察

  電子回路は「機能スイッチ」の裏にボード一枚あるのみ、回路構成はセンサーである各ヘッド(録音、再生、マイク)の信号を

  プリアンプ(LA3220)で増幅し信号を「機能スイッチ」で切替た後、1Wのパワーアンプ(LA4110)でスピーカーを駆動している

  単純な回路のようです。(基板には部品番号を明記して親切)

  まず、パワーアンプ回路の試験 ボリユーム最大にしてパワーアンプ回路の入力であるボリュームの中点を手で触るとスピーカー

  から増幅音がでます。ボリュームの位置に応じて音も変化する。(異常なしと判断)

  プリアンプの試験 LA3220の録再ヘッド及びマイクの入力#10,#05および出力#02を触れても何の変化なし。(異常?)

  #13はパワーアンプの入力で音が出る。各PINの電圧を診ると#01Gnd,#14電源5.99V、他の入出力PINは電圧が出ているが、

  #08のみ0V(?) 220uFでGnd間に落としてある。電源OFFの状態でGnd間の導通テストは0Ω (IC又はC403の不良?)

  ・・・C403を除いた状態で稼働させると出力音がハウリング状態ではあるが音が出てきた。(C403の不良判断)

 ・不良部品

  プリアンプ回路C403 220uF(短絡 写真下段の赤マーク)、ECMの劣化(録音小)、ベルト劣化(伸びきっている 2個)

 ・処置

  C403 220uF~テスターの導通試験でシュート状態~良品と交換

  ECM~良品と交換

  ベルト~手持ちの同等品(2個)と交換

 ・その他

  LA3220、LA4110のデーターシートシートはNetで閲覧できるので回路解析が容易になった。また、今でも入手もできるので

  気楽に修理できる。ただ駆動用ベルト、ピンチローラーの交換については代替品若しくは製作等の工夫必要です。

 

●修理事例<手遊びお歌絵本の代替え回路作成の紹介>2021.03.08(2021.05.08 添付ファイルの更新)

 ・概要

  絵本のスイッチをONにしても全く反応しません。

  診察を以下の通り実施COB不良と判断し、COBの代替え回路をDFPlayer mini(以下、Playerと言う。)で換装することとしました。

 ・診察

  スイッチをONにして、COBに3.0Vの電池電圧が印可されてます。

  12個の各起動用のスイッチ、スピーカー及び電源スイッチは全て正常です。

 ・代替え回路の作製に当たって

  部品代300円以下で10曲を作りこむ。

  手持ちのPlayerを使ってみたいこともありトライしてみました。

  部品代とPlayerの電源電圧(3.2~5.0V)の制約からPlayer、micro SDと昇圧回路の3個以外使えない。

  (Player140円,micro SD32Mb110円,昇圧回路30円,CR10円 合計290円 何れもAliexpressで調達)

         追記(2021.05.07)

  :おもちゃの修理代金の枠を超える(私の主観)が、100円追加すればPIC(12F1822)で制御したバージョンも用意しました。

   <例>Tact SWで任意トラックの選曲、volumeの初期値(任意)、Sleep(20uA) Time(任意)

                        DFPlayer miniにはSleep機能が付いていますが、Sleepさせても12mAも流れる大飯くらいです。(マニュアル参照)

 Playerを使用しての代替え回路は今回で2回目となります。今回はおもちゃの電源電圧が3.0Vであり昇圧回路が必要となりました。

 昇圧回路には最近見かけるMT3608を使用した昇圧回路を作り、Playerが4.5Vで動くようにしました。単4電池の容量がいささか

 不安でしたが、2.6V(1.3V)までは動いてくれました。(回路は添付図を参照)

    このおもちゃは、流行の絵本と比べ25㎜と厚いためPlayerが隙間にすんなり入ります。各起動用のSWは正論理ですがPlayerに合わせ

  負論理の配線に変更しました。右端の写真はmicro SDに書き込んだ曲の確認用に作製したモジュールです。

 挿入曲 #1始まるよ始まるよ #2むすんで開いて #3頭肩膝Pon       #4糸巻きの歌   #5小さな庭

     #6お弁当の歌    #2グーチョキパー     #3キャベツの中から #4ミッキーマウスマーチ  #5アンパンマン体操 

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DFPlayerを使った手遊び絵本の修理
2021.05.08 手遊び絵本(DFPlayer).PNG
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・修理事例<Joy Palette アンパンマンキッチンの紹介>2021.02.21

 ・概要

  アンパンマンキッチン、どのスイッチをONにしても全く反応しません。

  診察を以下の通り実施COB不良と判断し、COBの代替え回路をPICで換装することとしました。

 ・診察

  スイッチをONにして、Fuseを介してCOBに4.5Vの電池電圧が印可されてます。

  各起動用のスイッチは全て正常です。また、LED,コンロ、シンク用のモーターは単体でチェックして問題ありません。

 ・代替え回路の作製に当たって

  可能な限りオリジナルの音声に近いものを使う。(MS工房及び蚊蜻蛉おもちゃ病院様のデーターを利用させて頂きました。)

  音声用メモリーに手持ちの24LC1024、W25Q32のどちらを使うか迷った結果、音声を多く入れるためにW25Q32を使いました。

  当該おもちゃのCOB換装は初めてのため、実装する前にブレッドボードと試験回路を作成しました。(写真最右) 

 換装回路の製作は問題が発生することなくできましたが、おもちゃの基板及び基板に付いているスイッチ、トランジスター類を使

 ったために換装回路とおもちゃ基板との接続が非常に面倒な作業となった。

    次の機会では1枚の基板に集約しようと思います。

 おもちゃに換装回路を実装する際コンロ用モーターとスピーカーの出力を取り違えて、音声が小さいため確認したらコンロ用モーター

 から音声を鳴らしてしまいました。

     ・追記 基板1枚に集約(写真2段目)

  COBの代替え回路の基板にタクトSW2個を付けて1枚の基板に集約したものです。基板の表にはPIC、メモリ、コンデンサーのみで、

  その他の配線及びCRの小部品は裏面に取り付けました。

  

・修理事例<TAKARA TOMY Spica note USB Type変更の紹介>2022.03.07

  USB TYPEをminiからCタイプに変更した修理の紹介で完治できなかった事例です。

  USB TYPE miniからCタイプに変更した後、内臓電池(リチュームイオン電池)の充電機能が故障している事が判明しました。

・原因 不明

・処置方法 

 以下の3通りを考えましたが、1.はスキル不足で修理できず断念。2.は安全を考慮して断念。3.の処置としました。

 1.充電機能の修理

 2.切替スイッチを追加して内臓電池の充電と使用を切り替えて使用する。

 3.USB電源のみで使用する。

・処置

 内臓電池の出力は3.7Vです。USBからは5Vが入っていますので可変DC/DCダウンコンバーターを作りおもちゃへ3.8V印可する

 事としました。この時のおもちゃの電池残量表示は半分を表示しています。

 リチュームイオン電池は満充電で4.2V位だからおもちゃへの電圧は4.2V位で電池残量表示が満タンのようです。

・その他

 初期の不具合は解消したもののおもちゃが持つ本来の機能を修復できずすっきりしない修理となりました。

 

 

 ・修理事例<TAKARA TOMY Spica note USB Type変更の紹介>2021.02.10

    修理の詳細については添付の「カルテ」を見て下さい。

    修理事例は特段特異な故障ではありません。USB TYPEをminiからCタイプに変更した修理の紹介です。

 ・交換に当たっての留意事項

  USBジャック端子のPIN間隔が1㎜以下です。こて先が小さいもの使用して3倍程度の拡大鏡が必要です。

  USB TYPE Cは6PINから24PINと言った多種のPIN配置があります。ここでは12PIN TYPEを使いました。

  USB TYPE Cの入手先は、amazon aliexpress.comで購入できます。

  Spica noteはUSBでData PINは使ってないので、電源+-のみリバーシブルを考慮して4PINの半田付が必要となります。  

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修理事例<TAKARA TOMY Spica note USB Type変更の紹介>2021.02.10
USB TYPE 変更
2021.02.10 Spica note(大村).pdf
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USB TYPE 変換配線図
USB mini B をTYPE C 16Pinに変換するための配線図
実際の配線については必ず出力Pinの電圧を確認してから配線して下さい。(初期不良の部品対策)
2021.02.06 USB TYPE 変換配線図.PNG
PNGファイル 55.2 KB

・修理事例<TAKARA TOMY Spica note 複合故障の修理紹介 追記>2021.10.30

 受け入れ確認で充電受け口(USB Type mini) の破損 及び  内臓電池不良(出力0V)の修理依頼がありました。

 おもちゃは充電できなくなり暫く放置されたものと思われます。

 〇 USBについては、上記と同じ修理で対処し完治しました。

 〇 内臓電池の対処について紹介です。

 内臓電池 リチュームイオン電池 3.7V 800mAh 3端子でT(Thermo sensor)端子付き(赤,黒,黄/正,負,T) 

 当然ですが電池が完全放電しているためおもちゃの内臓充電装置では充電できません。

 完全放電したリチュームイオン電池の復活は経験から30%程度ですが取り敢えずやって観ました。・・挑戦される方は自己責任で!!

 電池の正及び負端子を外し簡易電源でおもちゃの内臓充電器が充電可能となる閾値付近まで電池電圧を強制的に上げました。

 (電池端子電圧3.3V)(ここで電圧の上がらない電池は完全不良として廃棄してます。電圧が上がればほぼ復活します。)

 電池をおもちゃに取り付けおもちゃ自体で充電したら充電完了のLCD表示がでました。...ホッ 電池が復活できました。

・その他(追記)

 2022.03.09現在のUSB修理の実績 県内3件、県外4件

 部品代は部品入手時期により変化しますので明記しません。

 

・修理事例<仮面ライダーDX GX-05の紹介>2021.01.20

      修理の詳細については添付の「カルテ」を見て下さい。

      このおもちゃは同じ形状・長さのネジを使っているため、組み立てにネジの長さに気を遣う必要がないため楽です。

      分解の際シールの下に隠しネジが1本ある位です。なお、下の添付写真は左から右へ分解する順番です。

      下段中央の写真を拡大するとモーターの用途とピニオンギャ歯数が見れます。

ダウンロード
2021.01.19 仮面ライダーDX GX-05(大村).pdf
PDFファイル 222.7 KB

・2020.07.07 <セガトイズ/夢ねこプレミアム(参考紹介)>

      修理の紹介と言うよりも分解方法で悩んだので以後の修理時の参考に残すものです。

      故障の原因である電子回路の修理は、特に必要がないので割愛します。(電子回路は胴体の左側下にある。)

      写真を見る通り外見に特異なものはない。

      ただ分解するの当たり両手、両足を取り外す必要がある。

      手先の感覚から2本のネジで固定されているようである。このネジをどうやって外すかである。

      色々思案して以前の修理時の事を少し思い出し、細めのドライバーで毛皮を突き刺し見当をつけた所に差し込み外した。

      (結果的には無謀な方法だった)

      1本足を外してみて気づいた。少しやりにくいが足の付け根角の所を3㎝ほどミシン縫い目を解けば固定ネジが見える。(写真参照)

      後の修復(裁縫)を考えると縫い目の解き長さは極力最小限とした方が良いと思う。

     

・2020.02.27 <タッチスイッチをラジコンの操作に使う。(参考紹介)>

      2.4GHラジコン用にタッチスイッチの応用例が紹介されていたので、手持ちの部品でおもちゃの修理に使えるものか確認しました。

      用意した物等 

      ・システムのファームウエア に加えて

      送信部 ・2.4GHzRFモジュール nRF240L01 +、PIC(16F1823)、F/B、T、L/Rのタッチスイッチ(右側のボード)

      受信部 ・2.4GHzRFモジュール nRF240L01 +、PIC(16F1503)、F/B、T、L/RのLED(左側のボード)

      <結果>

      タッチスイッチの反応も良く、おもちゃを使う範囲(10m以内)では問題ない事が確認できました。・・・10m以上は確認していません。

      おもちゃの修理ではリモコンがない(失った。)事が少なくありません。こうした場合やむなく代替えとなるリモコン(電池BOX+操作SW付き)

      を探す事になりますが、タッチスイッチ(金属板)が使えれば、見栄えは別として電池BOX(タッチスイッチは後付)さえあれば事足りる。

      ただし、実際の修理では受信部(修理品)のモータードライバーをそのまま使えない事が多いので、ドライバーの保護回路を付加するか、

      ブーレーキ付きドライバーを使う事になると思います。

      ・添付した写真ではF/BとL/RのLEDは黄色と緑色の複合LED(廃物利用)を使用しているので写真では確認しづらいです。

      ・タッチスイッチの操作は、R/L/B/F/Tの順にタッチしています。送受信部の距離を離しても、誤作動は全くありませんでした。

・2020.02.02 <チョロQ-eyesの分解・修理 コンデンサの容量抜け>

      前回紹介した修理に類似したおもちゃで駆動電源に電気二重層コンデンサ(EDLC)を使っていました。

      障害物を避けながら、或いは停止したりする自動走行するおもちゃです。このおもちゃはコンデンサの交換が非常に面倒です。

      以下、下記の写真の順序で分解及びコンデンサの交換方法について紹介します。

      なお、交換するコンデンサの仕様は、2F 3.0V L=16.0mm D=08.0mm P/N:SCCR16E205SRB

          類似の部品でP/N  2F 2.3V L=16.0mm D=08.0mm P/N:SCCR16B205SRBがある。

      1.車体の下部ねじを外し、外皮カバーに付いているの爪を起こしカバーを外します。ここまでは特に問題なくできます。

      2.電子基板の配線を以下の順序で外す。(配線の取付場所をメモ)・前方のL/Rの配線青塗が共通で3か所(切断しないよう特に慎重に。) 

        ・後部にある赤外線LEDの配線(両サイドに赤/白/黒の3本づつ) ・モーターの配線青/赤の2本 

      3.車体の後部からゆっくり持ち上げ車体と電子基板を分離します。(電子基板の底に充電用の端子板3枚が付いた状態です。)

       分離する際、車体の右側にある電源スイッチにU字型の部品が外れるので紛失しないようにする。

      4.電子基板の底に付いている充電用の端子板3枚を外します。ここで新しいコンデンサに交換します。(+側は半田付しない。)・・・交換終了

      a.取り外した充電用の端子板3枚を車体に取り付ける。(底に取り付ける際、先端を少し曲げると入りやすい)

      b.電子基板と車体を合わせながら組み込む。(充電用端子3本を基板の穴に合わせる、電源スイッチのU字部品)

      C.車体を電子基板はキッチリ合ったら、充電用3本端子びコンデンサの+側を半田付する。

      d.電子基板の配線を分解時と逆順序で半田付する。(前方のL/Rの配線は車輪が動く際、接触しないように電子基板の下側に入れておく)

      e.上記1.と同様外皮カバーの爪起こしカバーを取り付ける。

      <参考> コスパを考慮し、JUWT1105MCD 1F 2.7V L=9mm D=6.3mmを付けてみたが走行時間が若干劣る結果(自明)となった。

                                (コンデンサの入手価格は 1F 2.7V:200円、2F 3.0V:400円)

 

・2020.01.23 <マイクロチャージャーの修理 コンデンサの容量抜け>

      電気二重層コンデンサ(EDLC)をモーターの駆動電源としたおもちゃです。(修理はコンデンサの交換で容易にできます。)

      修理事例と言うより部品入手に手を妬いたので紹介します。

      静電容量1F 2.7V  所謂 Super Cpacitorと呼ばれるコンデンサです。ただし、容積仕様が、L=10mm D=6mm 

      同じ容量で容積の大きい物は幾らでもありますが、この容積では国内外探しても見当たらない。 修理不能で返却しようと思いましたが、

      視点を変え同業者のおもちゃ病院の修理事例を探すとありました。「浜松とんかちのおもちゃ病院」様で貴重な修理事例の情報を得ました。

      互換品: ニチコン JUWT1105MCD 1F 2.7V L=9mm D=6.3mm 

      但し、購入する場合は、販売会社で部品価格及び配送料が数倍違うので注意して下さい。

      販売会社名は書けませんがパーツNOで検索すると数件ヒットします。

      部品価格:80~300円 配送料:500~2,000円

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2019.09.09 <2.4GHzTX/RX_Module(TY24)を使用した事例 その2改造>
ラジコンの改造に使用する送受信Module TY24の修理(改造)事例
2019.09.09 TY24修理事例.pdf
PDFファイル 158.3 KB
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2019.09.08 <2.4GHzTX/RX_Module(TY24)を使用した事例 その1検証>
ラジコンの改造に使用する送受信Module TY24の検証作業内容
2019.09.08 TY24検証作業.pdf
PDFファイル 136.9 KB
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2019.06.02 <トコトコパンダ >修理記録
おもちゃに向かってしゃべると、歩きながらオウム返しをするパンダのおもちゃでCOBの代替え回路の基板を製作した修理の紹介です。
修理記録.pdf
PDFファイル 215.2 KB

2019.05.12 

<タイトル>レガシーバンドのトイラジコンをESC(2CH)を用いたラジコンに改造

1.背 景:現在、量販店等でESC制御のトイラジコンが出回ってきています。従来の制御はON/OFF制御で前進/後進、左折/右折 又は電圧を切り替ええ速度を増すターボがあるものの、徐々に早くあるいは徐々に遅くといった操作はできませんでした。ESC制御のトイラジコンは実際使ってみればよく分かりますが徐行運転から高速走行まで自在に操作ができます。私たちのおもちゃ病院にはESCを使用したトイラジコンの修理依頼はまだありませんが物珍しさと修理依頼時に備えるため、修理方法、必要な技術取得のためジャンクのラジコンを改造して実証試験をしてみました。

 (参考) ESCとはエレクトロニックスピードコントローラーの略でPWM信号に応じてモーターのスピードをコントロールするものです。

2.改造に必要な器材 

・ラジコン:高速走行ができるもの。(電源電圧12Vの物を使用) ・2chの可変ボリュームを備えたリモコン(前進/後進、左折/右折)

・PIC16F1503×2個(DIP、SMD本体及びリモコンのケース内環境により使い分ける。) ・nRF24L01+改良版×2個

3.配線図、ファームウエア作成要領については、以下のブログが詳細に記述されておりますので割愛します。

 つつじヶ丘おもちゃ病院(大泉茂幸氏) 2.4GHzラジコン用ファームウェア製作(ESC対応)

4.改造後の感想

・回路製作については、PICとRFモジュールだけの簡単な回路で、特に難しい所はありません。回路の部品点数も少なく2時間もあれば改造可能です。

但し、最大の難点は可変抵抗を備えたリモコンがほとんどないこと。一般に出回っている接点或いはタクトSWを可変抵抗に置換できれば良いのだが。

・必要経費はPICとRFモジュールくらい、通常の修理より若干高いくらいであり、実際の車操作のような臨場感が得られ事を考えると一考の価値はあると思いました。 何れにせよ、改造は修理できない時の最終手段として置いておくことにします。

<写真説明>

・左の写真・・ジャンクのトイラジコンとリモコン(本体とリモコンは別々のもの)

・中央の写真・・リモコンの改造後・・・基板の表にPIC、裏にRFモジュール

・右の写真・・本体の基板(改造後)・・・デコーダーを取り除いた後にSMDのPICを乗せた、RF部品を取り除いた後にRFモジュールを張り付けた。

  • ・症状

    リモコン(送信);送信電波は確認できず。(要治療)

    本体(リモコン不良のため確認できず)

    ・治療内容

    1.「ラジコン」の分解・故障探究

    2.故障探究の結果

    リモコンのエンコーダーIC(ラジコン制御用)にピンホール()がある。

    3.故障の推定原因

    ICに供給する9V/3V電圧変換部の不良(写真1)

    4.治療

    ・不良ICが入手できないためラジコン全体を2.4GHz仕様に改造しました。

    ・本体のモータードライブはそのまま使用しました。

       5.「ラジコン」の組立。作動は確認し良好です。